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2006 年度 実績報告書

歯周ポケット細菌の網羅的検索と病態特異的な菌種の定量的検出

研究課題

研究課題/領域番号 17592172
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

永井 淳  福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (70252989)

研究分担者 坂上 竜資  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50215612)
キーワード歯肉縁下プラーク / 細菌叢 / 慢性歯周炎
研究概要

平成16年度までに確立した、歯肉縁下プラーク試料からの染色体DNAの分離精製、ならびに16S rRNA遺伝子断片のクローニングと配列解析に関する技術基盤を用い、4人の慢性歯周炎患者の歯肉縁下プラークから抽出精製した染色体DNAを調製し、歯肉縁下ポケット細菌叢16S rRNA遺伝子PCRクローンライブラリを構築し、従来の3〜4倍の数(480)のクローンの配列解析を行って、歯肉縁下ポケット細菌叢の構成菌種の存在密度を高い精度で推定することを試みた。歯肉縁下ポケット細菌叢の種のrichnessの推定値は、100〜200 phylotypesであった。しかも、4試料の細菌叢は、共通に存在する優勢な17 phylotypeを除くと、分布に個体差のある178 phylotypeから構成され、さらに同一phylotypeに包含されるが配列に変異を有する配列の分布に大きなpatchnessを認めた。このことから、互いに競合するいくつかの菌種・菌株の共生系が慢性歯周炎の病巣形成に関わると考察された。さらに、歯肉縁下プラーク細菌叢の多くの配列は、すでに報告されている食道遠位端または嚢胞線維腫症患者の気管の細菌叢ライブラリに含まれることが判明した。これらの結果は、慢性歯周炎病巣におけるバイオフィルム細菌叢の形成機序や病原性の発現、あるいは細菌叢検査で用いられるプローブの分子系統学的な所要性質について示唆を与えるものであり、全身の健康に対して影響をおよぼす可能性をもつ歯肉縁下プラーク細菌をさらに限定しうる可能性を示唆するものであった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Individual architecture of subgingival microflora in chronic periodontitis2007

    • 著者名/発表者名
      Sasamoto M, Nagai A, Sakagami R, Kitamura K, Miki T
    • 雑誌名

      Journal of the International Association of Periodontology 9(In press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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