研究課題/領域番号 |
17592174
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
千葉 潤子 東北大学, 大学院歯学研究科, 非常勤講師 (50197620)
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研究分担者 |
小関 健由 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80291128)
小澤 雄樹 東北大学, 大学院歯学研究科, 非常勤講師 (90125518)
橋谷田 真樹 東北大学, 大学院医学系研究科, 技術専門職員 (40374938)
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キーワード | 分泌型免疫グロブリンA / ミュータンス連鎖球菌 / う蝕経験 / IL-1B遺伝子多型 / HLA遺伝子多型 / 粘膜免疫関連遺伝子 / SNP多型 / TaqMan PCR法 |
研究概要 |
1.唾液中の分泌型免疫グロブリンA(s-IgA)、唾液中のミュータンス連鎖球菌数、う蝕経験指数の関連の分析 結果: 1)研究協力者は平均年齢20.5歳(19歳-22歳)の93名(女子27名)であった。 2)平均のs-IgA値は133.2mg/ml(S.D. 81.4)で、最小値は16.2mg/ml最大値は528.0mg/mlであった。 3)s-IgAと唾液中のミュータンス連鎖球菌数に男女差は認められなかった。 4)う蝕経験指数が10以下で唾液中のミュータンス連鎖球菌のスコアが2または3である研究協力者16名は統計学的に有意にs-IgAが少なかった(P=0.04)。 5)s-IgAとう蝕経験指数との関係は認められなかった。 2.-511におけるIL-1B遺伝子多型とう蝕経験の分析 結果: 1)研究協力者は平均年齢20.7歳(19歳-22歳)の65名であった。 2)DMFT<10の47名において、-511におけるIL-1B遺伝子多型の対立遺伝子(アレル)のチミン(T)のコピーを少なくとも一つ持つ者の頻度がDMFT≧10に比較して統計学的に有意に多かった(P=0.03)。さらに、シトシンのコピーを二個持つ(CC)者の頻度がDMFT≧10に比較して統計学的に有意に少なかった(P=0.03)。 3.HLA遺伝子多型とう蝕経験の分析 結果: 1)研究協力者は平均年齢20.5歳(18.3歳-28.9歳)の211名(女子129名)であった。DMFT≧1の137名において、HLA-DQB1^*03/^*03遺伝子多型の持つ者の頻度がDMFT=0に比較して統計学的に有意に多かった(P=0.04)。DMFT≧10の77名において、HLA-DQB1^*03/^*03遺伝子多型の持つ者の頻度がDMFT=0に比較して統計学的に有意に多かった(P=0.02)。 2)DMFT≧10の69名において、肌A-DRB1^*14のコピーを少なくとも一つ持つ者の頻度がDMFT=0に比較して統計学的に有意に多かった(P=0.04)。 4.現在、他の粘膜免疫関連遺伝子のSNP多型をTaqMan PCR法を用いて解析中である。
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