研究課題/領域番号 |
17592178
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内藤 真理子 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10378010)
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研究分担者 |
福原 俊一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30238505)
鈴鴨 よしみ 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60362472)
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キーワード | 社会医学 / QOL / 口腔保健 / 尺度 / 疫学 / 標準値 |
研究概要 |
口腔疾患は疼痛や咀嚼機能障害を招くのみならず、心理的、社会的に影響を与える因子であることから、Quality of life (QOL)との関連は特に注目すべきものと考えられる。本研究は、日本における口腔保健分野のQOL研究を推進するための基盤づくりを目的として計画実施された。 平成19年度は、平成17-18年度の成果をもとに口腔関連QOL研究の質の向上並びに幅広い情報提供を目指して、GOHAI日本語版の国民標準値設定を完了させ、Web上で一般公開した。また、標準値の設定と平行して、GOHAI日本語版を用いた調査研究に関するデータ収集を幅広くおこなった。それらの成果の一部をInternational Society for Quality of Life Researchや日本口腔衛生学会などで報告した。 さらに、GOHAIと同様に世界で広く使用されているOral Impacts on Daily Performance (OIDP)の日本語版を作成し、調査データを収集した。GOHAI日本語版とOIDP日本語版を同時に使用することで尺度の比較も試みた。若年者を対象とした調査において、回答者の8割以上が各々の尺度を肯定的に評価した。比較的軽微な口腔症状に対しては、GOHAIの方がOIDPよりも鋭敏に反応する傾向が示された。調査研究において特性を活かした尺度の使用は研究の質を高める上でも重要であり、様々な集団を対象とした複数の尺度の比較検討が必要であることが示唆された。
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