研究課題/領域番号 |
17592204
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
兵藤 好美 岡山大学, 大学院・保健学研究科, 准教授 (90151555)
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研究分担者 |
田中 共子 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (40227153)
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キーワード | ヒヤリハット / 医療事故背景要因 / ヒューマンエラー / 共分散構造分析 / ストレス反応 / ソーシャルサポート / 危険予知 / 安全教育 |
研究概要 |
今年度は、研究期間の最終年度となるので、主にこれまでの研究成果のまとめと今後の研究発展に繋がる教育システムの開発に力を注いだ。 1.看護場面における医療事故背景要因とエラー発生の関連性」について更にデータを増やして、共分散構造分析を用いて解析を行った。看護師のストレス反応を媒介としてヒヤリハットへと結びつく間接的な効果が示されたこと、さらにアサーション能力やソーシャルサポート、自己効力感などはストレス反応の低減に関連することを、学会で報告した。また、ヒヤリハット防止のための安全教育を視野に入れ、事故の抑止要因を探る意味で、ヒヤリハット発生のストッパーとなった者と看護師の安全に関する態度についても検討を行った。ストッパーとなったのは、自分、同僚、上司、部下、患者の順で、自分に関しては「念のために調べていて分かった」が有意に多いことが明らかになった。これらの結果についても学会発表を行った。 2.今年度は、他県の看護協会から「ヒヤリハット防止のための安全教育」に関する講習会の講師依頼があった。危険予知に関する話と共に、医療事故予防に向けての「リスク体験ゲーム」を開発し、講習会の中で実施した。その結果、安全に対する意識に有意な変化が見られた。また看護学生の危険予知能力を高めていく方法として討論・グループ発表の時間を設け、実証的研究を行った。
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