研究課題/領域番号 |
17592210
|
研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
吉川 由希子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50269180)
|
研究分担者 |
藤田 あけみ 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (30347182)
村松 仁 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50303433)
上泉 和子 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10254468)
|
キーワード | 看護学 / 臨地実習 / 実習到達度 / 実習形態 |
研究概要 |
平成17年度は、今まで行ってきた先行研究を元に臨地実習環境で変化していると思われる項目の現状での課題と対応について無記名自己記入式の調査用紙を作成し、卒業生を出している4年制の看護系大学93校の基礎看護領域・成人看護領域・母性看護領域・小児看護領域・高齢者看護領域・精神看護領域に関連した科目責任者を対象に651通の調査用紙を郵送で配布および回収を行った。195回収し30.0%の回収率であった。 全国8地域に分け、全ての地域から回答を得た。設置主体別では、国立・公立・私立大学がほぼ同数であった。領域別の回答者は、基礎看護学領域と成人看護学領域がそれぞれ全体の約20%前後を占め、その他の領域は10〜15%であった。実習指導体制は1つの病棟に教員が1名配置されている大学が全体の6割以上を占めた。実習施設は基礎看護領域や成人看護領域以外の領域では、病院以外の施設も使用している大学がほとんどを占めた。 医療の高度化に伴う問題としては実習を実施していないや学生の実習には難しいなどが挙げられ、在院日数短縮や個人情報保護法では患者選定の困難や実習記録などの情報管理の問題とその対応が抽出された。身体侵襲を伴うケア技術については、採血など臨地実習に求められてきているが、技術の実施していない大学が3分の1以上を占めた。電子カルテでは、学生の情報収集が困難になっていることや新たな課題などが挙げられた。 これらの結果を踏まえ、東北の4つの看護系大学の教授に研究協力を得て、意見交換会を開催した。意見交換の中から、今回の結果からは全ての領域において同じような課題を抱えていることが明らかとなったが、教員間の連携が難しいために大学全体として効果的な対策が講じられていないことや、付属病院を持つ大学とそうではない大学では実習施設との連携や課題となる点が異なることが挙げられた。また、若手教員の実習指導能力の低下とその指導体制や総合実習のあり方などについて意見が出された。
|