研究課題/領域番号 |
17592210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
吉川 由希子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50269180)
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研究分担者 |
藤田 あけみ 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (30347182)
村松 仁 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50303433)
上泉 和子 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10254468)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 看護学 / 臨地実習 / 実習到達度 / 実習形態 |
研究概要 |
平成17年度は、臨地実習環境で変化していると思われる項目の現状課題と対応について無記名自己記入式の調査用紙を作成し、卒業生を出している看護系大学93校の基礎・成人・母性・小児・老年・精神看護学領域の科目責任者を対象に調査を行った。その結果、医療の高度化に伴う問題としては、実習対象としていないや学生の実習には難しいなどが挙げられ、在院日数短縮や個人情報保護法では患者選定の困難さや実習記録などの情報管理の問題と対応が抽出された。身体侵襲を伴うケア技術については、回答者の3分の1が実施していないと回答し、現場でのケア技術の実施が困難な現状が浮かび上がった。電子カルテでは、導入に伴い学生の情報収集が困難になっていることなどの新たな課題が挙げられた。 平成18年度は、前年度の結果をもとにしながら、東北県内の開設5年以上の看護系大学6校で協力の得られた23名の臨地実習担当教員を対象に実習形態のあり方などについてフォーカス・グループ・インタビューを実施した。インタビューの結果から、まとめなどのカンファレンスの設定の重要性が挙げられ、カンファレンスを通して学生それぞれの学びと体験を共有することで実習到達度を高めると考えられた。実習の到達度として求められるものとして、学びと思考が統合できる、他者の価値観を認めることができる、看護の視点を解ることが挙げられた。実習形態のあり方として一つの領域で看護過程の展開や臨床実践能力を学べることは困難な現状であることを踏まえて、看護過程の展開はすべての領域が行う必要はなく、看護過程の展開できる領域で実践し、それぞれの領域で学ぶべき課題を明確にして、実践能力を高める領域間の連携の必要性が考えられた。また、現代医療福祉の現状から、すべての領域で在宅療養への移行も視野に入れた外来での臨地実習や対象者の選定、医療施設以外の実習場の拡大を行う必要性が示唆された。
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