研究課題/領域番号 |
17592224
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
土井 まつ子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (00155615)
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研究分担者 |
八島 妙子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (70310472)
篠田 かおる 愛知医科大学, 看護学部, 講師 (70329829)
中川 善之 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (10155690)
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キーワード | カテーテルケア / 汚染リスク / カテーテル関連血流感染 / ケアマニュアル / 感染予防策 / 感染管理 / 感染率 |
研究概要 |
平成18年度には、カテーテルケア中の看護師の行動を観察し、ビデオテープに記録した。このデータをもとに、ケア行為における感染リスクやカテーテル・輸液の汚染リスクを検討した。その結果、ケア中に看護師は、ケアに必要な物品をとりに行く行為が頻回にみられ、ケア中の動線が長くなっでいることが明らかになった。その際には、引き出しや戸棚あるいは室内のいろいろな場所や物品に手を触れるため、ケアの開始時に手洗いを実施しても、手指の汚染リスクが高くなることが明らかになった。また、ケアの途中で、輸液の指示書を確認したり、ポケットからペンやはさみを取り出すなど、作業手順上の課題が明らかになつた。さらに、ケア前後の手洗いや手袋の装着が必要な場合の行為が一定でなく、看護師や行為によっで相違しており、必ずしも適切な手指衛生が実施されているとはいえない実態が明らかになった。これらの結果から、改善すべき課題が明らかになったので、病棟看護師を交えたコンセンサスミーティングを実施し、ケア環境とケアの手順についで検討した。これらの結果をもとに、ケアマニュアルについでも試作した。ケア行為の観察の際に、看護師の手指やカテーテルなどから細菌を分離した。一部の細菌については、同定を実施し、DNA解析を行つたが、全体を実施できていないので、来年度に全体の解析を行い、ケア行為との関係を解析する予定である。 さらに、カテーテル関連血流感染(CR-BSI)の感染率を調べるためにサーベイランスを当該の病棟で3ヶ月間実施した。その結果、3ヶ月の平均のCR-BSI感染率は、カテーテル1000本あたり、3.77であり、感染例数としては少ないものの感染を低減するための対策を講じることが必要であると考えられた。
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