研究概要 |
1.ヒロシマ原爆被爆時の医療、看護に関する調査 (1)本研究の目的 本研究の目的は次の三点である。(1)ヒロシマ原爆被爆時の看護体験及びその後の人生について体験者の語りから,その後の人生にどのような影響を与えたのかを明らかにする。(2)ヒロシマ原爆被爆後,広島赤十字病院,広島原爆病院で被爆者の看護に携わった対象者の看護体験及びその後の人生についての対象者の語りから、その後の人生にどのような影響を与えたのを明らかにする。(3)これらの結果を災害時に看護を体験した看護者支援方法を考えるための基礎資料とする。 (2)調査 次の本研究への協力の同意が得られた者を研究対象者として、面接調査を実施した。 (1)昭和20年当時,ヒロシマ原爆被爆による被爆者の看護に携わった看護婦および看護婦生徒 (2)戦後(昭和20年以降)広島赤十字病院、広島原爆病院において看護に携わった看護婦 本年度は(1)に該当する5名の対象者に面接調査を行った。 2.ヒロシマ原爆被爆時の医療・看護にする研究成果の公表および啓発活動 (1)日本赤十字広島看護大学の大学祭(平成19年10月27日)において,ヒロシマ原爆被爆時の看護活動に関する展示会を企画した。内容は,研究活動の紹介,看護活動を行った赤十字看護婦の「語り」を収録したビデオと原爆を題材にしたビデオ絵本の上映,救護活動に焦点を当てた「市民が描いた絵」の展示,広島赤十字病院の原爆被爆時の写真,原爆被爆の体験に関連した図書(絵本を含む)の展示を行った。 (2)平成19年6月20日に日本赤十字広島看護大学で放射線被曝者医療に関する研修のため来学したアーカンソー州立大学准教授及びイースト、テネシー小児病院看護師2名及び,平成19年6月28日・29日に来学したタイ赤十字の看護教育者12名に,本研究活動について紹介した。 (3)看護協会が主催する認定看護管理者制度セカンドレベル教育課程で「特別講義被爆と看護」を行った。
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