研究概要 |
平成18年度に実施した,卒後1年目,2年目,3年目研修(パイロットスタディ)の結果を基に,平成19年度は卒後1年目,2年目,3年目に加えて卒後4年目を対象とした看護の優先度決定に関する思考トレーニングを行った。本研究は構成法によって進められているため,研修目的が達成されたか否かを検討することによって,本研究の目的の達成度が測定可能となる。 1.対象および実施日 対象:平成19年の新任看護師、助産師70名,卒後2年目42名,卒後3年目30名,卒後4年目24名;期日、時間:平成19年5月〜20年2月。卒後1年目3回,卒後2年目2回,卒後3年目および4年目1回。17:30〜19:00 2.研修の概要 (1)目的:自己の判断基準を知る,他者の考えを知ることにより他者の判断基準を知る,自己の判断基準を拡大できる研修に際しては,受講生の記述を促すために発問、応答形式の「ワークシート」を教材として作成し,まず個人作業によって自らの考えに気付かせ,さらにグループワークで視野を広げることをねらった。 (2)研修の進め方:受講者を5〜6名ずつのグループに分け,ワークシートの課題に回答することを求めた。 (3)ワークシートの構成:ワークシートは個人作業課題、グループワーク課題,おはなし、まとめ、おわりに,で構成されている。 3.研修内容 (1)卒後1年目研修1:注射針課題,研修2:ナースコール課題,研修3:病棟シミュレーション課題 (2)卒後2年目研修1:予測型看護シミュレーション課題,研修2:スケジューリングシミュレーション課題 (3)卒後3年目看護の優先度を決定する基準課題 (4)卒後4年目卒後1年目研修にオブザーバーとして参加し,自己の判断基準と比較する 4.結果 ワークシートの記述内容および感想によると,自己の判断基準に気づき,さらに他者の基準を知ることにより,判断基準が拡大したという記述がみられ,研修の目的は達成されたと推測される。また,ワークシートは前年度の結果を踏まえて効果的な内容に改善されたと評価できる。詳細は別添の研究成果報告書を参照されたい。
|