研究計画1年目の本年度は、国内での質問紙調査(A)と国外での実態調査(B)を主とした。 (A)質問紙調査による尺度開発と関連要因の明確化:調査に際しては静岡県立大学研究倫理審査部会の承認を得て行ない、方法と結果については以下の通りであり、現在入力作業を終了してSPSS14.0J for windowsによる統計処理を行なっている。 (B)イギリスのリーダーシップ教育プログラムについての実態調査 A 1)予備調査 時期:2005年11月14〜28日、対象:静岡県内の総合病院で、直接的な患者ケアを主な業務とする看護師約100名、方法:看護部長に調査用紙を渡し、調査目的と方法を説明して承諾を得た後、用紙を郵送、看護部長から各病棟師長に説明、病棟ごとに用紙を配布、回収した。結果:回収数93(回収率93%)、有効回答数88(有効回答率88%)、尺度の信頼性を確認した。2)本調査および再調査 時期:2005年12月13日〜2006年1月10日、対象:静岡県、愛知県の総合病院の看護師480名、方法:担当者と事前に電話で配布・回収方法について打合せた後で調査用紙を郵送、担当者が病棟ごとに配布、回収した。再調査は、本調査の約3週間後に該当者(意思確認が出来た者)へ実施した。回収数413(86.0%)、有効回答数408(98.8%)、再調査協力者数250で回収数153(61.2%)であった。 B 2006年3月14日〜3月23日の10日間、イギリスのリーズを中心とした地方の病院での、リーダーシッププログラムの実施方法と具体的な実践状況、大学(保健医療政策実務開発センター)と病院との連携のあり方について、聞き取り調査と資料収集を行なった。さらにスタッフ看護師への教育プログラム(3日間のうち、2日間)に実際に参加することによって、イギリスの看護師のリーダーシップ能力育成に関する状況を調査した。
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