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2007 年度 実績報告書

軽度発達障害患児の同胞と母親の看護支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17592233
研究機関東北大学

研究代表者

塩飽 仁  東北大学, 医学部, 教授 (50250808)

研究分担者 佐藤 幸子  山形大学, 医学部, 教授 (30299789)
遠藤 芳子  宮城大学, 看護学部, 准教授 (20299788)
富澤 弥生  東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (60333910)
山本 三奈  山形大学, 医学部, 助教 (20344814)
鈴木 祐子  東北大学, 医学部, 助教 (40431598)
キーワード軽度発達障害 / 子ども / 養育 / 抑うつ / 母親 / 父親 / 同胞
研究概要

1.患児同胞群の調査:患児同胞群について昨年度と同様に以下のデータを継続して収集した。
A.母親が患児に示している養育行動,B.母親の自己に対する信念のゆがみ,C.患児の同胞に向けられる母親の養育行動(Aと同様),D.母親の養育行動に呼応する同胞の応答反応,E.母親の養育行動に呼応する同胞の二次的反応
2.対照群の調査:対照群(健康な子ども)のデータ収集をマークシートを用いて現在も継続して行っている。
3.軽度発達障害患児の同胞および母親の看護治療実践と母親の抑うつに関連する要因の暫定的な解析
病院小児科に開設している看護専門外来において,患児同胞群の軽度発達障害患児の同胞と母親に対する看護治療について実践した。
母親の看護治療面接中に聴取した母親の言動を逐語録として蓄積し,母親の抑うつに関連する要因の暫定的質的内容分析を行った。
その結果,軽度発達障害患児の療育に関して,(1)患児および患児同胞と同じ幼稚園,保育所,学校に通う子どもの母親(時に職員)による母親の養育(しつけ)に対する厳しい批判,(2)患児の父親の療育への協力不足が患児の母親の抑うつを助長していると考えられた。
また,保護者自身(特に母親)がかつて軽度発達障害であったと考えられる事例が多数存在しており,母親自身が子ども時代に十分な養育経験を得ておらず,養育態度が世代間伝播している事例多く見受けられた。母親の抑うつにはこれらの背景も複雑に絡んでいることが明確になりつつある。また,学童においては学校と意見が衝突する事例がおり,この背景に保護者の偏ったこだわりなどの軽度発達障害の残渣的症状が潜んでおり,抑うつと同時に強迫的な性格傾向がある可能性が見えてきた。一方で教員の障害に関する理解不足,誤解,指導スキルの不足が示唆された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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