研究課題
当研究は、「研究1」・「研究2」・「研究3」の3つの研究からなっている。「研究1」では、高齢者の健康アセスメント指標の開発を目的に、概念開発法であるハイブリットモデル(Schwartz-Barcott D.& Kim H.S.1993)を用いて、高齢者健康アセスメント指標の開発を行っている。これらは、概念分析とフィールドワークからなり、現在、概念分析では、「老年者」「健康」「定義or概念」をキーワードに、医学中央雑誌とCINAHLから国内外の文献レビューをし、高齢者の健康の概念の抽出を試みた。フィールドワークでは、老人医療専門医2名に対してインタビューと診療場面の参加観察を、老人看護専門看護師6名にフォーカスグループインタビューを行い、データを収集した。今後、概念分析とフィールドワークで得られたデータを分析・統合する予定である。「研究2」では、高齢者の健康管理技術の評価指標の開発を目的としている。研究1の結果をもって適宜開始予定である。「研究3」では、東洋医学的視点を取り入れた高齢者のセルフケア支援技術の評価指標の開発を目的に、東洋医学的診療を行っている診療所で、生活習慣病を有する十数名に対して看護援助を行い、質的データを収集している。平成18年度も引き続き研究1・研究2・研究3を計画的に進め、さらに各研究から得られた結果を統合し、高齢者の主体的な健康を創出・支援するための老人看護専門技術の評価指標とする予定である。