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2007 年度 実績報告書

新生児看護の倫理:重症障害新生児の最善の利益を守るケアの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17592255
研究機関新潟県立看護大学

研究代表者

井上 みゆき  新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80347351)

キーワード新生児看護 / 最善の利益 / ナラティヴ倫理 / 倫理的意志決定
研究概要

本研究は、看護師の経験した重症障害新生児事例に関する語りから、子どもの最善の利益とケアを明らかにした。「ケアの倫理」とは、倫理原則よりもその社会の倫理思想体系の基準に沿う分析により、個々人の状況の文脈において理解しようとするものである。従って、実際に臨床の場で起きている事例から子どもの最善の利益とケアを明らかにしたことは、有意義であったと考えられる。
看護師が語った重症障害新生児の最善の利益やそのケアの根拠は、看護経験の積み重ねの中で、真相を心で感じ知った臨床の知であると考えた。このことは、倫理的意思決定において、看護師の意見は根拠がないとして認めていない医師たちへ警告を鳴らすと思われる。
明らかにされたケアの1つには、看護師自身が自分の価値観を認識し、親の価値観を知ることであり、ナラティヴ倫理の活用が考えられた。しかしNICUという救命が優先される臨床場で、看護師が内省する"時間と場"、親が語れる"時間と場"をどのように確保するのか、また親に語ってもらった価値観をどのように、倫理的意思決定の場に活かすのかということが課題となった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 小児病棟における子どもと家族の最善の利益2007

    • 著者名/発表者名
      井上 みゆき
    • 雑誌名

      小児看護学 30・8

      ページ: 1054-1059

  • [学会発表] To understand how NICU nurses justify the decision of whether or not to withhold treatment of neonates.2008

    • 著者名/発表者名
      井上 みゆき
    • 学会等名
      15th Congress of the FAOPS 2008
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2008-05-23
  • [学会発表] 倫理的意志決定でNICU看護師が考える子どもの最善の利益2007

    • 著者名/発表者名
      井上 みゆき
    • 学会等名
      第27回 日本看護科学学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-12-08
  • [学会発表] 重篤な疾患をもつ新生児の最善の利益と法:文献と判例から2007

    • 著者名/発表者名
      井上 みゆき
    • 学会等名
      日本小児看護学会 第17回学術集会
    • 発表場所
      長野県松本文化会館
    • 年月日
      2007-07-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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