研究課題/領域番号 |
17592258
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
清水 嘉子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (80295550)
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研究分担者 |
遠藤 俊子 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部・臨床看護学講座, 教授 (00232992)
関水 しのぶ 東北女子大学, 家政学部・家政学科, 准教授 (40350392)
松浦 志保 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (60405123)
松原 美和 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (40405121)
宮澤 美知留 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (90438177)
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キーワード | 母親 / 育児幸福感 / 尺度開発 / プログラム |
研究概要 |
19年度は、育児幸福感を高めるプログラムの作成評価研究に取り組んだ。 母親の育児幸福感を高めること(子育て期をより幸福に過ごすため)への母親自身の工夫とその影響、さらに育児幸福感を高めることへの困難について明らかにすることを目的に乳幼児期の育児をしている母親23人を対象とし、半構成的面接内容に基づいて面接を行なった。育児幸福感を高めることへの母親の工夫では、"無理をしない範囲での生活の工夫"、"他者からの育児体験のレスポンスと安心"、"時間のコントロールから得る心のゆとり"、"大変なことを乗り越えた自己評価"、"ストレスが報われる実感"、"同居者への依存と感謝"、"子どもとの時間、空間、気持ちの一体感"があった。育児幸福感を高めることへの困難では"複合化したストレスからくる疲れとイライラ(ストレス)"、"あれもこれもと思う自分の性分"、"人に任せられない自分がやるという気負い"があった。育児幸福感の母親自身や育児への影響では"癒される"、"思いやりの心"、"育児の原動力"がもたらされていた(原著)。これらの結果に基づいて、母親の育児幸福感を高める2時間程度の少人数参加型プログラムを開発し、7人1グループとする2回のプログラムを実施しプログラムの前と後及び1週間後の心理的、生理学的変化の評価を行った。心理的には幸福実感が上昇し、気分の変化として"緊張と興奮"、"疲労感"、"不安感"が低下し"爽快感"が有意に上昇していた。育児幸福感では、"子どもからの感謝と癒し"が上昇していた。生理学的には、唾液アミラーゼの低下傾向、心拍数の低下、HFの上昇、LF/HFの低下傾向が認められた。脳波では、θ波、β波が低下し、α波_3が上昇しリラックスの効果が認められた。また、母親自身の視野の広がりや安心感、育児態度への変化として託児による母親の心のゆとりや子どもとの関係の見直しによって子どもへの愛着や成長の実感をもたらしていた(:原著投稿中)。今後は育児幸福感を高めるためのプログラムのコースの開発と評価、育児幸福感尺度の簡易版の作成などの課題がある。
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