研究課題/領域番号 |
17592263
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
二宮 啓子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50259305)
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研究分担者 |
丸山 浩枝 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (10310765)
岡崎 裕子 (林 裕子) 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (00382250)
宮内 環 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (60342226)
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キーワード | 看護学 / 生活習慣 / 学童・生徒 / 介入研究 / 親 / 自己管理 / 自己効力感 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
研究への協力が得られたA小学校において肥満度の改善並びに自己管理能力を高める1年間の看護介入プログラム(生活改善プログラム)を実施した。5月に生活改善プログラムへの参加者を募り、学童と保護者の研究への承諾が得られた1〜6年生23名とその親を対象に、生活改善プログラム開始前の調査として、学童には、自己効力感尺度とソーシャルサポート尺度を用いた質問紙調査並びに健康状態の認識・日常生活行動に関する面接調査、親には、健康状態の認識・家族の日常生活行動に関する面接調査または質問紙調査を行うとともに、面接調査時に得られた学童と家族の生活に関する情報をもとに、先行研究で作成したパンフレットを用いて生活改善の方法を指導した。その後、6月〜3月まで月1回放課後に2時間、生活改善プログラム((1)身長・体重測定、(2)がんばりカードの記入、(3)食事・運動についての学習と実践)を実施し、1年間のプログラム終了後の3月に開始前に行った調査と同様の調査を行い、看護介入プログラムの効果について分析した。その結果、プログラム開始時は、やせ1名、標準12名、軽度肥満5名、中等度肥満4名、高度肥満1名であったが、終了時は、標準15名、軽度肥満3名、中等度肥満4名、高度肥満1名で、標準に集約する傾向が見られた。自己効力感の得点は、開始前に比べ、終了後は有意に高くなっていた。また、ソーシャルサポート得点は増加傾向が見られたが、有意差は見られなかった。学童の生活習慣に関する認識・行動の変化については、プログラムで学んだことを生活に生かせたと18名が答え、その理由は、「カロリーに気をつけて食べ物を選ぶようになった」「食品のカロリーを見るようになった」「好き嫌いがなくなった」「体重測定をするようになった」であった。このことは、自己管理の目安を獲得しつつあることを示しており、自己管理能力が高まったものを考えられた。
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