研究課題/領域番号 |
17592269
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
中條 雅美 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (20382426)
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研究分担者 |
岡村 仁 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (40311419)
政時 和美 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (20438310)
森崎 直子 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (30438311)
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キーワード | 乳がん / ファシリテーター / 看護師 / 心理・社会的介入 / グループ療法 |
研究概要 |
(1)研究実施(データ収集) 平成19年4月参加者のリクルート(術前後化学療法中の乳がん患者)リクルート率1割-平成20年3月→グループ療法実施2グループ(計8人)ファシリテーター(看護師)へのファシリテーター方法の伝授 (2)看護者がファシリテーターを務めるグループ療法の実施可能性の検討(昨年データ収集・解析)20年8月の国際がん看護学会での発表の予定である。 (3)ファシノテーター(ナース)の介入形式の構造化 ・再発乳がん患者へのグループ療法(3グループ分/平成15-6年度データー収集) ファシリテーター歴4-5年の看護師が行った、グループ療法内におけるファシリテーターの介入の逐語録を、質的機能的分析の結果、ファシリテーターの介入方法として、「ファシリテーター技術」、「グループ全体の和」、「治療者同士の協働」が抽出された。「ファシリテーター技術」には、<役割に専念する>、<代弁する>、<内省を促す>、<守る>、<ありのままの自分で対峙する>、<プレゼンス>、<文脈を読み取る>、<文脈に流されない>、<機転をきかす>、<技を織りなす>があった。「グループ全体の和」には、<動向を見守る>、<交流を促す>、<支えあいを強化する>があった。「治療者同士の協働」には、<役割を補い合う>があった。グループ療法における看護師が行ったファシリテーターの3つの介入を組み合わせて行うことで、グループメカニズムがうまく機能する可能性が示され、今後の看護師に対するファシリテーター教育の方向性が示唆された。 この結果は、平成20年度10月のアジア・環太平洋グループ療法学会において発表の予定である。 ・術前後化学療法中の乳がん患者へのグループ療法(2グループ分/平成19年度データ収集) グループ療法初心者の看護師が行ったグループ療法内におけるファシリテーターの介入の逐語録を、質的機能的分析しているところである。初心者の介入形式には、<技術がなくどうしてよいかわからない>、<治療者に助けられる>など、経験や技術のなさのために、うまくファシリテートできない現状が示唆された。しかしながら、<参加者への配慮>が参加者に伝わることで、グループ療法を維持することができていた。この分析については、現在継続中である。
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