研究概要 |
平成18年度研究実践 1.方法の検討 ・6月〜7月(研究方法の修正) 前年度に、看護認知療法の専門家Dr.Sharon Morgillo Freeman (Center for Brief Therapy in Fort Wayne, Indiana)の認知的看護介入用「物語」に対するコンサルテーションを受けた際に指摘された。当初の子どもの4つの感情表出に加えて、怒りの感情表出をいれることを修正する。 ・8月〜10月プレテスト:怒りの感情表出を含めた「物語」ツール検討及び再度プレテストを行う。 慢性疼痛、特に、若年性リュウマチの子どもに焦点をあてる。 ・11月〜2月認知的看護介入用「物語」に、5つの感情表出(不安定、落胆、アサーティヴ、自己集中、怒り)を物語の主人公たちに投影できるように試みる。しかし、対象が限定されているため、がん疼痛を含めたフィールドが必要であることが示唆される。やはり、がん疼痛の子どものデータを加えたエビデンスを出していく必要がある。調査期間、フィールドの調整を行う。 2.これまでの研究実績 ・5つの感情表出を試みる認知的看護介入用「物語」の手法は、有効的であることが示された。個別に、対話をとおした介入もとても効果的であると評価できる。しかし、時間がかかることや対象の選定に限界があることなどに関しては検討が必要である。 ・看護介入研究ができる看護師の養成あるいは研修が必要である。現在、結果を踏まえて、病棟や外来等で実践可能な介入手法として活かすためのプログラム(看護師や心理士を対象)を検討中である。 3.その他 研究者の職場が、札幌の天使大学から東京の聖母大学に異動したこともあり、新しい教育研究環境への調整が必要であったため、研究の進展が今年度は遅かった。新規フィールドの開拓や時期の調整等もあり、研究成果報告書は来年度(2008)3月末に公表及び提出することをお許しいただきたいと考えている。
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