研究概要 |
平成19年度研究成果報告 1.研究の経過 ・認知的看護介入用「物語」作成(看護認知療法の専門家Dr.Sharon Morgillo Freemanのコンサルテーションを受ける)通した感情表出を5つの感情表出(不安定、落胆、アサーティヴ、自己集中,怒り)を慢性疼痛、特に(若年性リュウマチ友の会[あすなろ会]の協力を得)リュウマチの小学生に焦点を当てた。 2.研究結果 1)自己概念:自己を表す15の形容詞の選択の分析結果:(1)「物語」を通した介入前は、86%の子どもが「やさしい」を選択。また、57〜71%が肯定的な自分を表現。否定的な自己表現は50%であった。介入後の変化は個人差があるが、有効性が示唆された。「物語」の主人公たちを通した「今の自分」の投影:57%が「不安・落ち込み」を表す主人公を選択。「理想の自分」は「自己集中・閉じこもり」が57%面接では、「怒り」を投影する主人公の場面で、「なぜ、自分が病気になったのか」と自問する時で、「落ち込む」時は、「薬の副作用で容姿の変化」が圧倒的に多い。「怒り」と「落ち込み」の感情は、前後して起こることも示唆。 2)疼痛時の対処行動:「痛みのことを無視」「テレビをみる」など、全体的に痛みを我慢じている様子が示唆された。 3.まとめと限界・課題 個別的に感情や生活に関わる認知的看護介入は有効であることが示された。若年性リュウマチの子どもに焦点をあてたが、対象の数に限界があり「慢性的な疼痛」を体験する小児がんの子どもを含めた研究が必要である。「物語」介入後の積極的な変化の有効性はフォローアップでさらに評価が必要である。
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