研究課題/領域番号 |
17592272
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
大原 良子 自治医科大学, 看護学部, 助教授 (40325163)
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研究分担者 |
成田 伸 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20237605)
岡本 美香子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (40382957)
松原 茂樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (20209597)
黒田 裕子 自治医科大学, 看護学部, 講師 (00405119)
石井 貴子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (20438617)
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キーワード | 死産体験者 / 周産期死亡 / 家族看護 / 助産師 |
研究概要 |
子どもを失った方への支援を開始した。宇都宮保健所、自治医科大学NICU,独協医科大学遺伝相談外来等で当活動の紹介を依頼している。対象者への紹介は行なっても、必ず全員がこのプロジェクトに連絡を取り支援を求めるまでにはいたっていない。対象者の意思での利用であるが、対象者自身に治癒力があるので支援を必要としないのか、利用しにくいのか、などの検討も必要である。 また、面接の場所は、当大学の研究室、自宅、または対象者が指定した場所での実施を予定していたが、大学でも面接希望がほとんどである。訪問だと気を使うようである。また、他者からの支援を受けようとするときは、自宅というパーソナルスペースよりも、他者との交流の場である他者の存在する場所の方が居心地が良いからではないかと分析している。費用のことを考えると、大学で実施することは意味があると思う。病院の産科外来や乳房外来へ出向くのは元気の子どもを見るためつらいのでそのような人たちとは隔離された場所での支援が有効である。 また、1回の面接で終わる方がほとんどであるが、その場合「乳房の手当法、悲嘆のプロセス、悲嘆の表現方法、家族や身内との関係、次回の妊娠」についての質問のほか、多くの時間をとるのは、感情の表出である。1回の面接が2-3時間を要している。しかし、支援が1ヶ月に1回程度であればこのペースでも問題はないと考える。やはり、死産をきっかけに家族との関係が変わることも多くできれば、家族への支援を行ないたいが、母親が病院に入院中に家族への支援を行なう方が効率が良いと思われるので、施設での介入も検討したい。また、数回の支援が必要な方もいるがその場合、友人や家族などの言葉により傷つけられる場合がほとんどである。その場合、メールでのやり取りも有効である。面接だけでなく様々な通信の手段を使うことも支援の1つである。来年度も、面接や遺族会への参加、できれば、海外の支援グループのカウンセリング技法の講座等への参加も行い支援方の確立を目指したい。
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