研究課題/領域番号 |
17592274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
丸 光惠 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教授 (50241980)
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研究分担者 |
武田 鉄郎 国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 主任研究官 (50280574)
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 助教授 (40244975)
田中 千代 北里大学, 看護学部, 講師 (20297188)
富岡 晶子 川崎市立看護短期大学, 看護学科, 講師 (90300045)
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キーワード | 看護 / 思春期 / 慢性疾患 / インフォームドコンセント / 心理 |
研究概要 |
本研究の目的は、入院・治療中の10代の小児慢性疾患患者の医療・看護情報とソーシャルサポートに関するニーズに焦点をあて、インタラクティブメディアを用いた心のケアモデルの開発をめざす事にある。本年度(〜平成18年3月31日)は来年度の調査準備のため、当初はニューヨーク大学Interactive Telecommunication Programを視察する予定であった。しかし、フィラデルフィア小児病院がこれらのテクノロジーを応用し、患者・家族へのサービスを展開しているため、視察先を変更した。Psychology Internship Training Programのディレクターを務める児童精神科医Josephine Elia博士のコーディネートにより、同病院における心のケアに関する多様な職種および介入プログラムと施設を視察した。また、第18回世界心身医学会議(神戸)にて、発表と教育セッションが開催されたinteractive mediaによる健康支援の実際について情報収集を行った。 10代の慢性疾患患者心の問題に関する事例検討会(思春期看護研究会)を計3回行い、国立成育医療センター、千葉県こども病院、神奈川県立こども医療センター、順天堂大学附属順天堂医院、筑波大学附属病院など、のべ79名の看護師の参加を得た。今年度開催した検討会の内2回には、心理学関係の専門家を招き講演会を行うと同時に、事例検討会でとりあげた事例について専門的な観点よりアドバイスを得た。10代患者においては、特に病気の受容や治療選択・復学時・同病患者の死などのクリティカルポイントにおいて、適切な情報提供と同病患者と心理面へのサポートの必要性が示唆され、また家族関係調整を含めた家族看護の重要性が示唆された。 以上、海外視察・学会参加と事例検討会等により、10代の慢性疾患患者の心のケアモデルの開発に関する基礎資料を得ることができた。来年度は10代の慢性疾患患者のうち、特に慢性腎疾患、小児がんの10代患者に焦点をあて、患者および医療関係者、教育・心理関連職種への調査を実施する予定である。
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