研究課題/領域番号 |
17592274
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
丸 光恵 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教授 (50241980)
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研究分担者 |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部・障害児心理学, 教授 (50280574)
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 助教授 (40244975)
富岡 晶子 東京医療保健大学, 看護学科, 講師 (90300045)
石川 紀子 千葉県衛生短期大学, 看護学科, 講師 (70312965)
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キーワード | 看護学 / 思春期 / 慢性疾患 / インフォームドコンセント / 心理 |
研究概要 |
本研究の目的は、入院・治療中の10代の小児慢性疾患患者の求める医療・看護情報とソーシャルサポートニーズに焦点をあて、インタラクティブメディアを用いた心のケアモデル開発をめざすことにある。 平成18年度は思春期学会・小児がん看護研究会にで情報収集を行うとともに、10代患者のニーズに関する調査票を小児科外来で配布し、3月31日現在郵送による回収を継続しているところである。分析は初期段階であるが10代に入院経験のある患者の特徴として、(1)病状・治療方針等に関する情報を積極的に収集したいとする者と、(2)それらを知ることに強い不安を感じ、情報を求めない者の2つにわかれる傾向が見られている。(1)のタイプの10代患者は、必要な情報は医療者に尋ねているが、書籍等でも広範に情報収集していおり、それらは主として医学用語や病気・治療方針に関するものが中心であった。インタラクティブメディアのコンテンツ・デザイン・プログラム設計については、これらの内容を中核とすることが求められていると思われた。今後、データの集積にしたがって、より詳細な分析を行う予定である。 本年度はターミナル期の心の問題を中心とした事例検討会を2回開催し、10代患者へのケアモデルの検討材料とした。看護師は患者の言動・反応の意味を捉えることに難渋しており、疼痛コントロールや身体症状の緩和のほかに、コミュニケーションや家族支援がケアモデルの中核とするべきであることが示唆された。 インタラクティブメディアを実際の事例に対して使用するために、タッチパネル式のラップトップ型コンピューターを購入した。今後は調査・インタラクティブメディア開発と同時に並行しながら、これらのメディアを使用するにあたって、患者・家族に対して違和感なく導入できるよう病棟看護師・チャイルドライフスペシャリストらと使用方法を検討してゆく予定である。
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