研究課題/領域番号 |
17592274
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
丸 光恵 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 准教授 (50241980)
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研究分担者 |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部・障害児心理学, 教授 (50280574)
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 助教授 (40244975)
富岡 晶子 東京医療保健大学, 講師 (90300045)
石川 紀子 千葉県立衛生短期大学, 講師 (70312965)
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キーワード | 小児慢性疾患 / 思春期 / 情報 / ソーシャルサポート / 教育 / インタラクティブメディア |
研究概要 |
本研究の目的は、入院・治療中の10代の小児慢性疾患患者の医療・看護清報とソーシャルサポートに関するニーズに焦点をあて、インタラクティブメディアを用いた心のケアモデルの開発を目指すことにある。平成20年(2008年)2月末日時点で、10代の慢性疾患患者の特別支援学校等教員40名と慢性疾患患者27名より調査回答を得た。教員対象調査では、教育・闘病生活支援・医療者との連携において困難を感じている内容は、医療と教育に関する考え方の違いが最も多く、教育に対する理解度の違い、主張の対立、価値観の相違が挙げられ、その背景に情報交換の不足、コミュニケションが取れないといった現場での問題が浮き彫りとなった。また10代患者が闘病生活で必要としていると思われる支援内容では、人的サポートが最も多く、患者・家族・地域の子ども・教師との交流などがあげられ、続いて情報的サポートとなっていた。また今後求められる支援としては体制の整備を挙げている者が最も多かった。一方慢性腎疾患患者を対象とした調査において、患者が情報源としていたのは主治医・母親であり、直接聞くという回答がほとんどであったが、同時にインターネットや本・パンフレット等からも情報を収集する傾向にあった。治療生活の中でつらかったことは生活全般・制限等についてであるものの、同病患者との交流や友人に病気を理解してもらえてことによって助けられたと感じていた。これらの調査結果および関東近郊施設と共同・公開で行った事例検討会での内容を総合し、10代患者を利用者として想定し、(1)病気説明のデジタル絵本、(2)同病患者同士のチャット・ブログで構成したインタラクティブメディアのフレームワークを設計した。本年度の研究成果は調査施設の医療・教育職らの参加を得て、平成20年2月に一般公開した調査報告会にて発表した。
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