研究課題/領域番号 |
17592280
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
平澤 美恵子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40211510)
|
研究分担者 |
橋本 佳美 杏林大学, 保健学部看護学科, 助教授 (60286424)
新田 真弓 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (00318875)
|
キーワード | 多胎児(双胎児・品胎児) / 母乳育児 / 訪問による育児支援 / 多胎児の育児の特徴 |
研究概要 |
1.都内総合周産期センター1施設における1年間(2004年)の多胎児の出生の実態調査を行った。 対象は2004年1月〜2005年8月迄に、総合周産期センターに入院した双胎児母子41組の児82名と、品胎児母子6組の児18名の母親47名と児100名である。この対象は双胎児2児、品胎児3児全てが周産期センターに入院して退院した対象である。母親の平均年齢は33.6歳、分娩様式は自然分娩が48.6%、帝王切開が49.5%で、母の合併症は殆ど無かったが、不妊治療者が54.3%占めていた。 在胎週数の平均は33.5週で、出生体重の平均は1807.3g、保育器使用日数の平均は16日であった。経口哺乳開始日令は11日で、経口哺乳開始の修正週数は34.3週、児が保育器から出た修正週数は36週であった。初回栄養を母乳のみで開始したのは14.3%、混合栄養が34.3%で、直接母乳開始の修正週数は35.4週であった。退院日の修正週数は37.2週、退院時体重の平均は2423gで、退院時の栄養は直接母乳+搾母乳が13.4%、直接母乳+ミルクが17.1%であった。児の入院期間中に23区内在住者の母親は、週2回以上面会に来ていた者が49.4%存在した。 2.2005年に総合周産期センターに入院し、退院した多胎児の母子6組の家庭訪問を行った。 双胎児母子5組と品胎児母子1組の家庭訪問を行い、訪問者は2名で行った。品胎児の母子は出生後3ヶ月経過し、1児は目の治療中のため入院中で、自宅では2児の育児を行っていた。母親は搾乳する余裕が無くミルクを補充していた。2児にコンスタントに授乳できないため母親は落ち着かず、生活面と精神・心理面の継続ケアを必要とした。 双胎児の育児でも、児入院中は搾母乳を届け瓶哺乳による授乳を行っていたので、退院後自宅では直接授乳が困難な傾向があり、乳房トラブルが生じて専門者のケアを受けていた。近隣に育児のサポート者がいない今日、継続的に訪問による支援の必要性が示唆された。
|