研究課題/領域番号 |
17592285
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域・老年看護学
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
古瀬 みどり 山形大学, 医学部, 教授 (30302251)
|
研究分担者 |
松浪 容子 山形大学, 医学部, 助教 (60361268)
齋藤 明子 山形大学, 医学部, 助教 (10310179)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
キーワード | 在宅人工呼吸器 / 介護者 / エンパワーメント / 訪問看護 / Self-care behavior |
研究概要 |
昨年度に引き続き、人工呼吸器を装着して長期に在宅療養生活を送っている療養者の介護者を対象に、面接調査を実施した。合計14件の家庭訪問を実施し、介護者以外に、そこに居合わせた療養者本人、その他の家族、在宅ケアサービススタッフからデータを収集した。初期のデータ分析過程にて、介護者のエンパワーメントはセルフケア能力の獲得であることが明らかになった。そこで、分析テーマを介護者のセルフケア行動に焦点化し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにて分析した。 その結果、侵襲的人工呼吸療養者の家族における在宅療養適応過程のセルフケア行動には、緊張状態のコントロールと4つの段階的に発達したセルフケア行動の位相が認められた。在宅療養生活開始直後の第1位相では、介護者<緊張状態の意図的保持>を行い、<社会資源利用の見極め><救援要請>を行っていた。第2位相では、<必要な資源獲得の交渉><対処の論理化>を行っていた。また、第3位相では<介護に合わせた日課づくり><私たちの介護を構築>を、第4位相では<元の生活への歩み寄り>を行ないながら介護者は<緊張状態から脱却>をしていた。<元の生活への歩み寄り>の移行時には、療養者との円滑な意思疎通ができており、また、他の家族メンバーの介護への参加が必要であった。家族が在宅療養生活に適応するためのセルフケア行動を促進するためには、これらの条件を獲得できる支援が必要であると示唆された。
|