研究課題/領域番号 |
17592289
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岡田 忍 千葉大学, 看護学部, 教授 (00334178)
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研究分担者 |
西尾 淳子 千葉大学, 看護学部, 技術職員 (30396692)
鈴木 明子 千葉大学, 看護学部, 助教 (70241974)
石垣 和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80073089)
亀井 克彦 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (10214545)
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キーワード | 在宅療養者 / ペット / 人畜共通感染症 / アレルギー / 訪問看護 |
研究概要 |
今年度は、訪問看護利用者宅からの試料採取と訪問看護師へのインタビューを実施した。 試料採取を行なった訪問看護利用者はALSで発病後30年近く経過し、人工呼吸器を使用しており、ペットとしてネコ2匹を飼育していた。ネコは利用者の居室内を自由に移動し、ベッド上で寝たりしていたが、粘着テープでこまめに付着した毛をとる、呼吸器の接続部はタオルで覆う、空気清浄機を使用するなどの工夫をされており、環境中からは特に病原性が問題となる細菌やネコに由来する人畜共通感染病原体は検出されなかった。動物上皮抗原に対するアレルギー検査の結果も陰性であった。 訪問看護師(1名)のインタビューでは、衛生状態の劣悪な環境の中で生活しながらもペットの存在が利用者にとっての支えとなっている事例、利用者の介護だけでもかなりの負担になっている状況の中で利用者が大切にしていたという理由から介護者が苦手なペットの世話も行なっていた事例、ペットが家族以外の人になつかず、訪問看護師が咬まれて蜂窩織炎になった事例について語られ、訪問看護の現場では利用者が飼っているペットも視野に入れたうえでさまざまな調整を行なっていくことが必要であることが伺われた。
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