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2005 年度 実績報告書

高齢者虐待事例への介護支援専門員の初期の支援に対する認識に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17592292
研究機関金沢大学

研究代表者

表 志津子  金沢大学, 医学系研究科, 講師 (10320904)

研究分担者 佐伯 和子  北海道大学, 医学部, 教授 (20264541)
キーワード医療・福祉
研究概要

【目的】介護支援専門員が高齢者虐待事例のケアマネジメント初期において,ケアマネジメントにどのような困難さがあると認識しているかを明らかにすると同時に,困難さの要因を構造化することである。
【方法】質的記述的研究方法を用いた。対象は高齢者虐待事例を担当したことのある,居宅介護支援事業所勤務の介護支援専門員である。研究者が勤務地に出向き半構成的面接を実施し,逐語録をデータとして分析に用いた。職種による困難さを考慮し,介護職と看護職別に分析を行うこととし,介護職から分析をすすめた。分析では虐待の状況や対応の困難さ,考え方などに焦点を当て,データをコード化し,類似するデータの概念を検討しながらカテゴリー化した。介護保険制度の中での介護者・要介護者と介護支援専門員の関係に焦点をあてるとともに,継続比較分析を行った。
【結果】介護職資格を有する介護支援専門員21名から,困難さに関する7つのカテゴリーと1つの中核カテゴリーが抽出された。カテゴリーは,虐待を意識した時期には‘被害者がおかれた悲惨な状況を放置できない',‘介護保険のサービスを使うことだけがこの人たちへできる援助'であり,虐待事例へのケアマネジメントを実施する前提として,‘虐待者である介護者に契約を解除する権限がある'という認識があった。ケアマネジメントの場面では,‘介入すると虐待が悪化する心配がある',‘被害者より加害者への対応を優先せざるをえない',‘虐待者である介護者が要介護者のニーズを決定'があり,ケアマネジメントの前提である契約が困難さのひとつであった。帰結は,‘介護者が受け入れるケアプランを作成せざるをえない'であった。以上から"虐待者である介護者による潜在的なケアマネジメントの支配"という困難さをあらわす中核カテゴリーが抽出された。今後,看護職である介護支援専門員の面接・分析を進めさらに検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 介穫支援専門員が認識する高齢者虐待事例へのケアマネジメントの困難さ2005

    • 著者名/発表者名
      表志津子, 佐伯和子
    • 雑誌名

      日本老年看護学会 第10回学術集会抄録集

      ページ: 111

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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