研究課題/領域番号 |
17592294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
河村 一海 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (50251963)
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研究分担者 |
稲垣 美智子 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (40115209)
多崎 恵子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (70345635)
村角 直子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (30303283)
松井 希代子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (90283118)
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キーワード | 若年発症1型糖尿病患者 / 摂食障害 / 心理学的特徴 / QOL / 看護介入 |
研究概要 |
【目的】若年発症1型糖尿病患者が食行動に対してどのような思いを抱いて生きてきたのかについて、彼らによって語られた内容を質的手法を用いて分析、心理的特徴を導き出した。 【方法】若年発症1型糖尿病患者で研究の同意が得られた方18名を対象に、「糖尿病発症後から面接時点までに食行動に関してどのような出来事があったか」について語ってもらい、テープ録音に関しての同意を得て、語ってもらった内容全てを録音、その内容を逐語的にすべて記述、質的手法による分析を行った。 【結果】語られた食行動に関するエピソード(食行動に対して抱く何らかの思い)を分析した結果、1.自分の意志とは無関係の強制された食摂取・食事制限に対する不満 2.高血糖の症状や合併症出現に対する常に存在する顕在的・潜在的不安 3.血糖値を中程度に保つことの面倒くささ・困難さ 4.自分の食行動に対する周囲の関心に伴う苦痛や違和感 5.甘いものや量の多い食事を食べたらいけないと思っている親への抵抗感 6.食べたらインスリン注射を打たなければならないということが習慣として身についている 7.インスリン注射を打ち続けなければならないことへの抵抗感 8.病気じゃなければしなくてもよいことに対する面倒くささ 9.糖尿病であることで特別視されることでの嫌な思い 10.自分自身でがんばるしかないと思っている 11.低血糖の対処は生活の一部である 12.自分が好きなように食べる日が日常のなかに存在する 13.家族の目が届かないところでの隠れ食いの経験 14.低血糖で補食することのうれしさ 15.とにかく食べたいという思い 16.いつ低血糖を起こすかわからないという不安 17.体型よりはまずは血糖コントロールが大切 18.自分が糖尿病であることを伝えられる信頼できる人がおり、いざというときや精神的に支えてもらっている 19.2型ではなく1型であることが抜け道になっている、の19のテーマ(エピソードを象徴するもの)が抽出された。
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