研究課題/領域番号 |
17592301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 (2006) 広島大学 (2005) |
研究代表者 |
津島 ひろ江 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80113364)
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研究分担者 |
荒木田 美香子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50303558)
小野 ミツ 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (60315182)
野坂 久美子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (40345905)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 養護教諭 / コーディネーション / 医療的ケア / 養護学校 |
研究概要 |
特別支援学校において、医療的ケアが必要な児童生徒の宿泊行事や就学相談を実施する際に、学校内外の多職種がかかわってチーム・アプローチを行っている。そこで養護教諭がコーディネーションを果たした事例を収集し、質的分析によりコーディネーションのプロセスと機能を抽出した。 その結果、以下のことを明らかにした。 1.ケア・コーディネーションの展開プロセスとして、「NAPDS」サイクルを提示した.(1)Needs(ニーズの発見)(2)Assesment(アセスメント)(3)Plan(ケア計画)(4)Do(実施)(5)See(評価)の5段階に整理できた。 2.逐語化した事例の具体的展開から、養護教諭の活動を抽出し、コーディネーション機能に含まれる要素を抽出した。(1)問題の発見・ニーズの把握(2)アセスメント(3)目標設定とケア計画(4)情報収集・提供(5)社会資源活用(6)調整会議(7)連絡・連携(8)運営・管理(9)相談・助言(10)統合・開発(11)実施(12)評価の12項目が抽出された。 3.上記の養護教諭のコーディネーション機能に含まれる12の要素をアメリカ癌協会による学校保健コーディネーター養成講習会が示している文献との比較を試みた。その結果、権利擁護(Advocacy)と財政運営(Fiscal management)の2項目が本研究の事例からは抽出されなかった。今後、我が国におけるコーディネーションに重要な示唆を得た。 4.アメリカにおける医療を必要とする児童・生徒の包括的生徒サポートシステムとシステムの実際を把握し、我が国の参考にするために、Hawaii州のThomas Jefferson小学校,看護協会などを訪問した。個別教育計画(IEP)作成におけるコーディネーターやSchool Nurseの役割と、保護者、法律の専門家などの権利擁護の実際を知ることが出来た。 5.コーディネーション能力習得プログラムに関するデーターを分析中である。以上の成果を、学会抄録や論文として発表した。学校保健や養護教諭の分野の研究としては見あたらず、専門性検討の一試案とした貢献することが出来た。
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