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2006 年度 実績報告書

家族介護者と痴呆高齢者のコミュニケーション技法に関する教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17592305
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

山田 紀代美  名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (60269636)

研究分担者 西田 公昭  静岡県立大学, 看護学部, 助教授 (10237703)
キーワード認知症 / 介護者 / コミュニケーション / 教育 / プログラム
研究概要

本研究の目的は,認知症高齢者に対する家族介護者用のコミュニケーション技法に関する教育プログラムを開発することであり,今年度は介護者のコミュニケーション場面の分析を行い,介護者のコミュニケーションに対する主観的認識と客観的観察,さらに認知症高齢者への介護者の声がけの特徴を把握した。研究対象者は,10組の対象者(介護者・認知症高齢者のペア)である。
結果は以下のとおりである。
介護者が認知症高齢者に対して用いているコミュニケーション技法は,「「受容的会話の配慮」因子の平均値が17.62であり,ついで「発話の配慮」16.63,「根気強さ」15.33であった。訪問調査で2人の調査員が観察した18項目を,1人の調査員が認めた項目を1,2人とも認めた項目を2として,3因子別に合計した。「受容的会話の配慮」の平均値は5.4,同様に「発話の配慮」1.8,「根気強さ」3.6であった。自己評定と観察評定が一致している介護者は2人であり,平均値より3因子とも高い者と3因子とも低い者とがいた。逆に2人の介護者は自己の主観的認識と観察による客観的評価結果とが全く一致していなかった。10人の介護者におけるそれぞれの因子の一致率は,「受容的会話の配慮」は38%,「発話の配慮」は63%,「根気強さ」は67%であり,発話の配慮と根気強さに比べて,受容的会話の配慮の一致率は低かった。特に,「受容的会話の配慮」について,認知症高齢者の会話を中断させるような言葉の使用,相手の認知に負担をかける質問の繰り返し,認知症高齢者の発言を否定する言葉の使用などの主観とのずれが観察された。介護者は無意識にこれらの対応方法を用いている可能性があることから,介護者自らが,自己のコミュニケーション行動(方略)を客観的に把握する方法(ビデオ,ボイスレコーダ)とその具体的分析手法等について現在検討中である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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