研究課題/領域番号 |
17592310
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研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
北山 三津子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70161502)
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研究分担者 |
岩村 龍子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (00326109)
森 仁実 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40326111)
松下 光子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60326113)
米増 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80326115)
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キーワード | 親 / エンパワメント / 育児環境 / 母子保健推進員 / 育児サークル |
研究概要 |
1 育児中の親の事例調査:育児中の親がエンパワーされた内容とプロセスを捉え、エンパワーされることを支援する方法を考察するために、18事例の育児中の親を対象として、約2年間に渡る継続調査を約半年の間隔をあけて家庭訪問により実施した。殆どの親は、児誕生後1〜2ケ月は育児に慣れず「大変」という思いが強いが、子どもの成長につれ「楽しい」と変化し、育児に自信を持っていた。それには、専門家から育児を認められることが影響していた。また、他者に相談し助言を得ての問題解決や、地域の人々や子育て仲間との交流の深化、多様な育児についての考えを知り、自身の考えの幅を広げていた。これらの親としての成長を認め励ましていくことが大切だと考えられた。 2 母子保健推進員調査:推進員が、その活動を通じてエンパワーされることを支援する方法を検討するために、育児中の親の調査地域の推進員を対象として、質問紙調査および面接調査を実施した。本年度は、質問紙調査回答者のうち、了解が得られた7名の面接調査結果を分析した。その結果、(1)周囲に働きかける力を持つ人が推進員になっている、(2)推進員になって地域の親子に関心を持ちかかわるようになった、(3)保健師と親子のパイプ役になっている、(4)地域の異世代交流のきっかけになる可能性があることが確認できた。 3 育児サークルメンバー調査:親同士の交流を通じてエンパワーされることを支援する方法を検討するために、育児中の親の調査地域にある育児サークルのメンバー全員を対象とした質問紙調査および面接調査を実施した。本年度は、質問紙調査回答者のうち、了解が得られた7名の面接調査結果を分析した。その結果、(1)親同士が交流し合える機会の提供、(2)家族員の有する地域住民とのつながりを活用した支援方法の工夫、(3)育児サークルにアクセスする情報の恒常的な発信が重要であると考えられた。(782字)
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