研究課題
基盤研究(C)
1.「こころの健康相談」の実践電話予約制による個人面接(50分間)を毎月1回(来談者定員4名)継続して実施した。本年度は予約件数42件、実施件数32件であった。来談者数は16名(男性2名、女性14名)で、新規10名、継続6名であり、相談回数は、1回6名、2回5名、3回7名、4回と5回が1名であった。2.来談者に対する調査平成17年度に引き続き、(1)相談内容の分析検討、(2)初回来談者への質問紙調査、(3)継続来談者の面接調査を実施した。その結果、(1)に関して、来談者の約7割(11名)が「家族関係の悩み」を主訴としていた。アプローチについては、前年度と同様の結果であった。(2)に関しては6名からら回答が得られ(回収率55%)、(3)に関しては1名の協力が得られた。分析結果は概ね前年度と同様であった。3.地域の関連専門職への面接調査大学の所在地域の精神科診療所、心療内科、健康福祉事務所、精神保健福祉センターに勤務する医師、臨床心理士、精神保健福祉士、保健師等のうち、研究協力の得られた10名に対して面接調査を行い、当相談活動の役割機能ならびに連携上の課題について検討した。その結果、当活動に対して<利用しやすい><安心して相談できる><独自の役割がある>との認識ならびに役割期待が示された。相談形態については肯定的な意見の他に、相談回数や定員枠の限界が3名から指摘された。また、人材育成のための教育訓練、連携体制に関して具体的な提言が得られた。4.「こころの健康相談」の概念モデル(試案)の作成以上の結果および平成17年度の研究結果を統合して考察を加え、当相談活動について概念化を図った。すなわち、中核を成す<実践活動>(《アプローチの要素と技法》《面接者の資質》《活動形態》《運営体制》)および<広報活動><関連機関とのゆるやかな連携><研究活動>の各局面と相互の関係を説明する概念モデル(試案)を作成した。
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兵庫県立大学・地域ケア開発研究所紀要 第14巻
ページ: 107-116
University of Hyogo, College of Nursing Art and Science, search Institute of Nursing Care for People and Community Bulletin Vil.14
ページ: 107-118