研究課題/領域番号 |
17592322
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
上田 礼子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 名誉教授 (80010015)
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研究分担者 |
前田 和子 沖縄県立看護大学, 大学院・保健看護学研究科, 教授 (90190298)
山城 五月 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (70364198)
若松 秀俊 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (40014237)
賀数 いつみ 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (50316220)
沼口 知恵子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (50381421)
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キーワード | Child Abuse / 防止 / 看護職者のコンピテンシー / 看護教育 / 学際的教育 / 大学と地域との連携 / 家族中心 / 支援 |
研究概要 |
18年度に引き続き本研究の目的は、実態調査を踏まえた実証的研究と記述的参加型アクションリサーチにより(1)Child Abuse予防における看護職者に期待される役割、(2)それに対応できる能力と教育的背景を明らかにすることである。(3)これらの調査結果につき、内外の文献的考察から、沖縄県離島のみならず、国の内外で類似の問題をもつ看護研究の必要性に関連し、Child Abuse防止に焦点をあてた看護教育プログラムを開発して提案することである。 1.Child Abuse予防において、看護職者に期待される役割は他職者と連携してこども虐待を疑われる者への1次予防、2次予防、3次予防のアセスメント、評価、ケアである。これに関してリスク・アプローチと集団アプローチの概念から新しいプレ・アセスメントとアセスメント・ツールを開発し、離島のみならず大都市郊外においても活用できることを実証した。また、子育てをする親を支援するための「参加型の親役割学習プログラム」を開発した。 2.a)看護職者およびこども虐待予防関連他職を対象としたこども虐待予防に関する関心・知識・技術の調査結果と、b)急速な都市化に伴って顕在化する新しいタイプのこども虐待行為類型調査結果との間には大きな認識のずれがあった。 3.これらの結果は看護職者の教育方法にこども虐待予防に関する新しい戦略を求めていることを示唆していた。看護の基礎教育(学部レベル)、大学院博士前期課程(修士課程)・博士後期課程、継続教育、研修など様々のレベルでのこども虐待予防のカリキュラムを看護職者の教育的ニーズに応じて活用できるように開発した。 4.Child Abuseは歴史的にみれば古くて新しい問題であり、社会の急速な都市化の進展によって深刻化している。保健・医療・福祉・教育など他分野で働く看護職者の役割を充分に活用すべく教育内容の刷新は必須であることが明確になった。
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