研究課題/領域番号 |
17592323
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
槌谷 亜希子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (00285545)
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研究分担者 |
篠木 絵理 東京保健医療大学, 医療保健学部, 准教授 (00275497)
松島 可苗 関西福祉大学, 看護学部, 講師 (90382506)
阿保 順子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (30265095)
横井 寿之 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (80316257)
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キーワード | 知的障害 / ピアカウンセリング / 地域看護 |
研究概要 |
本研究の目的は、地域で生活する知的障害者の性に対する看護・福祉共同支援として、当別町の健康増進計画活動拠点を活用したピアカウンセリング実践を実施、評価することである。今年度の課題は、一般思春期を対象としたピアカウンセリングを実施・評価することであった。 研究代表者が平成17年度より性教育講演を実施している札幌市内の中学校1校の協力を得て、中学3年生の女子56名を対象に、ピアカウンセリング実践を行った。 準備として、4-6月には、対象校(性教育実践を系統的に行っている中高一貫教育の女子校)と、事業計画の検討、立案を行うと共に、ピアカウンセラーの募集(研究代表者の所属する大学の4年生)を行い、12名の協力者を得た。7-9月には、対象中学校と事業計画の具体的打ち合わせを行うと共に、ピアカウンセラー学生と、事業計画の立案、具体的内容の検討、ピアカウンセリングに関する学習会を行った。 実施は、平成19年10月に、性教育講演の時間(約110分)を利用して、対象中学校3年生56名を対象に行った。内容は「疾病予防(性感染症)と母性保護」と題し、ラポールゲーム(ピアかウンセラーと中学生の交流)、性感染症に関するレクチャー、性感染症に関するグループワークと発表などを中心とした。 評価として、ピアカウンセリング終了後、無記名自記式の質問紙を配布し、後日回収した。調査内容は、ピアカウンセリングの必要性、適切な時期、効果、ピアかウンセラーの印象、受講の感想など8項目であった。その結果、今回受講した中学生のおよそ9割が、「ピアカウンセリングは必要」、「今回受講して良かった」と回答しており、ピアカウンセリングに対する関心が高まったことが伺えた。また、ピアカウンセリングの効果として、「性感染症を身近に感じたか」、「自分の意見が言えるようになったと思うか」について質問したところ、約9割が「身近に感じた」、「意見が言えるようになった」と回答しており、今回の事業目的は達成されたと考えられる。また、ピアカウンセリングの実施時期(中学3年生)については、「ちょうどよい」が約6割と最も多かったが、「遅い」とした者が3割いたことから、実施時期については、今後、実施内容と合わせて検討する必要があると考えられた。
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