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2006 年度 実績報告書

超重症児の「子育て」を支えるための在宅療養支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17592331
研究機関日本赤十字広島看護大学

研究代表者

鈴木 真知子  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (80179259)

研究分担者 野口 裕子  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (40412358)
森友 和仁  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (30389134)
上田 真由美  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (10446065)
キーワード超重症児 / 子育て支援 / 在宅療養 / 支援プログラム
研究概要

1.超重症児の子育てとその支援の現状と課題
1)在宅における超重症児の子育てと子育て支援に関する養育者の意識
166名の保護者に質問紙を配布し、32名の超重症児の保護者から回答が得られた。その結果、次のことが明らかになった。保護者は<兄弟児・健常児と同じ普通の子育て>、<まずは、子どもの生命を守り、安楽な生活ができる子育て>、<その子なりの成長ペースにあわせた子育て>、<可能性を信じ、持つ力を引き出すようチャレンジする子育て>、<様々な体験を通して社会性を育む子育て>を望んでいた。また、保護者は子育て支援として<子どもの成長・発達を促す支援・自律への支援>、<家族機能を調整する支援>、<質の高い支援ができる人の育成と連携が取れたコーディネート>、<親がいなくても24時間受けることができる支援体制>、<経済的支援>等を希望していた。
2)訪問看護師の子育て支援に関する意識
274名の訪問看護師を対象とし、郵送法にて調査を行い、114名から回答が得られた。その結果、訪問看護師は、<子どもの成長・発達を促す支援・自律への支援>、<家族機能を調整する支援>、<兄弟児・健常者と同じように地域社会で生活できる支援>、<支援の質の向上に対する取り組み>を在宅療養における超重症児の子育て支援の課題として考えていた。それらより、保護者が求める子育て支援と訪問看護師が行いたいと考える子育て支援の内容はほぼ一致していたが、保護者は支援の質を低いと感じていた。その背景には、訪問看護師は専門家同士の支援の隙間があることや支援者自身もどうすればよいのか困難を抱えながら支援しているといった状況があると考えられた。超重症児の子育て支援においては、専門家同士の支援の隙間を埋める取り組みや支援者のレベルアップのための取り組みが必要である。また、訪問看護師の回答の中で「介護」という言葉が多く見られ、超重症児を取り巻く全ての人が超重症児の支援は「介護」ではなく、「子育て」であるという意識を高めていく必要がある。
2.プログラムモデル考案のためのプログラム項目の決定
プログラムモデル(案)すなわち、保護者とその支援者、地域住民を対象とした(1)超重症児の理解を促すための講演会、(2)ケア技術を高めたり新しい方法を伝えるための技術講習会、(3)セルフヘルプグループ促進のための交流会、(4)困難事例への直接介入等の実施により、(1)保護者の安全、安心感の高まり、(2)保護者とその支援者との協同関係の構築、(3)保護者の主体的行動の高まり、(4)地域生活の拡大等の効果が認められ、モデル案の有効性が確認された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 小児の自律に向けた在宅人工呼吸療養のあり方の検討-中・四国地方を中心とした実態とニュージャージー州におけるモデルケースによる検討-2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 真知子
    • 雑誌名

      小児保健研究 66・2

      ページ: 315-321

  • [雑誌論文] 在宅における超重症児の子育てと子育て支援に関する養育者の意識(第一報)2007

    • 著者名/発表者名
      野口裕子, 上田真由美, 鈴木真知子
    • 雑誌名

      日本赤十字広島看護大学紀要 7

      ページ: 11-18

  • [雑誌論文] 在宅における超重症児の子育て支援に関する訪問看護師の意識(第二報)2007

    • 著者名/発表者名
      野口裕子, 上田真由美, 鈴木真知子
    • 雑誌名

      日本赤十字広島看護大学紀要 7

      ページ: 19-25

  • [雑誌論文] 中・四国地方を中心とした小児の自律にむけた在宅人工呼吸療養支援の評価2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 真知子
    • 雑誌名

      日本小児看護学会第16回学術集会講演集

      ページ: 84-85

  • [雑誌論文] 医療依存度の高い小児の自律に向けた在宅療養支援のあり方の検討 -米国におけるモデルとなる事例検討から-2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 真知子
    • 雑誌名

      第26回日本看護科学学会学術集会講演集

      ページ: 132

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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