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2008 年度 実績報告書

三味線演奏の身体運動を基盤にした音楽様式の分析研究

研究課題

研究課題/領域番号 17600002
研究機関宮城教育大学

研究代表者

小塩 さとみ  宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70282902)

キーワード三味線音楽 / 身体運動 / 音楽様式記述
研究概要

本研究は、三味線音楽における音楽様式の違いを、三味線演奏時の身体運動という視点から明らかにすることを目的としている。今年度は、昨年度に引き続き、長唄の古典レパートリーを対象として、身体運動と旋律生成のあり方が、調弦の種類や作曲年代などによりどう異なるかに関して分析を行った。また、あわせで長唄と他の主味線音楽との身体運動の違いについて、地歌と義太夫節をとりあげて考察を行った。
長唄の古典レパートリーにおける身体運動と旋律生成のあり方については、本調子・二上り・三下りという基本的な調弦に関して動作素を抽出すると共に、動作素の出現頻度や動作素の連結が作曲年代によりどのように変化するかを明らかにした。初期の長唄作品では、使用される動作素数が比較的限定され、また1つの動作素が長い旋律を作り出していくのに対して、時代が下るにつれて、動作素の種類が増え、しかも複数の動作素の組み合わせによって旋律が作られていく傾向が強くなっていくことが観察された。また本調子においては、語りの要素の強い特定の様式の時にのみ出現する動作素があることを確認した。
地歌や義太夫節の身体運動と比較した場合に、棹の上部の手の動きは基本的に共通であることはすでに2年目の研究報告に記したが、棹の下部の手の動きに関しては、使用頻度の高い動作素がジャンルによって異なる傾向にあることが明らかになった。長唄において語りの要素の強い音楽様式にのみ見られる動作素は、義太夫節でも頻繁に使われるものである。
今年度の研究結果については、今後、学会発表や論文で発表していく予定である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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