研究課題/領域番号 |
17600004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤田 志朗 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (10181356)
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研究分担者 |
柴田 良貴 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90178913)
守屋 正彦 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90272187)
木村 浩 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (60241808)
程塚 敏明 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (40292544)
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キーワード | 湯島聖堂 / 復元制作 / 美術史 / 絵画制作 / 彫塑制作 / CG制作 |
研究概要 |
本年度は、江戸前期湯島聖堂の礼拝空間を考察するために、理論、絵画制作、彫塑制作、CG制作による研究組織を構成し、まず失われた礼拝の諸像を補う試みとして復元制作を進めていった。研究は筑波大学所蔵の賢儒像扁額模写本(《賢聖障子図》)、湯島聖堂安置の孔子像、釈奠についての3つの観点から資料調査を行い、守屋正彦からなる研究組織が美術史による検討を加え、その結果を反映して、各研究組織による復元制作が進められた。 藤田志朗、程塚敏明からなる研究組織では、《賢聖障子図》の欠損部2面の想定復元を行った。現在残っている14枚の模写を行い下絵の構成や傾向を把握し、また形状の復元として中美濃紙に矢車の実の染液を染め付けたものを継ぎたして原紙の復元を行った。復元制作では東京国立博物館に所蔵されている《賢哲図像》の資料と本学所蔵の《賢聖障子図》とを照らし合わせ作成した下図をもとにして白描による復元を行った。 柴田良貴からなる研究組織では、足利学校所蔵の孔子像(新海竹太郎による旧湯島聖堂孔子像の模刻)を実見調査し、また東京国立博物館所蔵の四配像の古写真3葉を参考にし、旧湯島聖堂に安置されていた孔子像、四配像を塑造による想定復元を行った。粘土から石膏への材質転換の後も石膏直付けを行い、像の形態を追求した。 木村浩からなる研究組織では、元禄三年の湯島聖堂大成殿をCGにより復元するために、本年度は「昌平志」に記載された記録を基にCGにより再現した。また、湯島聖堂大成殿設置されていた「歴聖大儒像」、「賢儒図編額」、更に孔子像等諸聖像を配置した内部空間をCGにより視覚的に再現した。 以上の復元研究の成果の発表として筑波大学附属図書館で特別展「江戸前期の湯島聖堂-筑波大学資料による復元研究成果の公開-」(平成17年10月8日〜30日)を行った。
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