研究概要 |
映像からCG, WEBなどの現代諸メディアについて、そのコンテンツを的確に分析・評価するとともに、的確に構想・制作する総合的な知を、いわゆる「メディアリテラシー」より高度かつ実践的なものとして筆者は「メディアインテリジェンス」と呼ぶが、そのメディアに関する「知」がどのように形成されるかをシミュレーション環境を通して分析・考察・理論化するのが本研究の目的である。 平成17-18年度の研究助成対象期間に、 平成17年度は主としてシミュレーション環境「Virtual Movie Laboratory」のシステム構築と、環境としての整備をおこなった。システム構築の概要については、すでに「e-learningによるメディア教育のための撮影・編集シミュレーター"Virtual Movie Studio"の提案」として、口頭ではあるが研究発表をおこなっている。 このシステムの整備のために、あらたに「Virtual Movie Laboratory」専用のサーバーを導入し、コンテンツ開発のためのソフトウエア、PCも若干導入した。これまでの共用サーバーでは面倒だったログ解析が専用サーバーとなったことによって容易になり、コンテンツー使用-「知」の形成、の関係を解析するための準備がほぼ整っている。また、シミュレーションを実施に移すための具体的コンテンツ整備に相当の時間をかけて取り組んだ。 さらに、平行して理論構築の作業もすすめており、外国におけるメディア教育などについて調査をおこなったほか、イメージ理論に関しての考察を論文「ジル・ドルーズ"感覚の論理"」としてまとめ、コンテンツユーザーのモデル化に関する考察を口頭発表モバイルメディアと使用者モデルの再構築」としてまとめた。
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