研究課題
定性的な調査法の研究を進めるにあたり、日本及び海外の優れた定性的なデザインプロセスの調査を行った。具体的には、定性的なデザインプロセスの全体的な把握のために、定性的な手法の良く使われているユニバーサルデザインの日欧米の関係機関に協力を要請しデザインプロセスについて比較調査をした。またインクルーシブデザインとの関係性について調査し、全体の中での位置付けを分析した。次に実際の先行デザインプロセス事例調査として、英国王立芸術大学院大学(以下RCA)、ヘレンハムリン・リサーチセンター(2007年2月からヘレンハムリンセンターに改称)における2000年から2005年までの研究員によるプロジェクト55件を対象に定性的な手法の応用であるデザインツールに関して、12件を抽出し、10月にイギリスでプロジェクトに関わった元研究員に直接にヒアリング調査を行った。その結果、調査目的によりどの定性的手法を用いるかが重要なポイントとして明らかとなった。これについては、前年度の基本的調査をもとにデザインプロセスモデルと、ユーザーニーズ抽出のためのインサイトマップのモデル化を行い、2006年10月の第2回国際ユニヴァーサルデザイン会議にて発表した。2006年9月には倉敷でのヒューマンインターフェイス学会においてワークショップを開催し、実際の使用における上記の概念モデルの検証を行った。上記の研究が定性的なデザインプロセスの基本的なプロセスを明らかにするものに対し、個別のツールについての詳細なモデル化を試みた。ログブック手法:ヘレンハムリンセンターにおける事例をもとに、ログブックの使用目的、方法、情報のインプット、プロセス、アウトプットの視点から事例を比較し分析を行った。これによりログブック使用プロセスのモデル化を行った。イメージカード手法については、選ばれたカードとキーワードの分析と、脳波、脳血流量、心拍数の調査により、カード使用と使用しない場合の差異について比較を行い、有効な結果を得た。
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SICE「計測と制御」ジャーナル Vol.46No.1
ページ: 51-57
The 2nd International Conference on Technology and Aging (ICTA) (2007年3月採択)
第2回国際ユニヴァーサルデザイン会議proceedings
Universal Design and Visitability, from Accessibility to Zoning International Conference proceedings
デザイン学研究 第5支部平成18年度研究発表大会概要集
ページ: 8-9
芸術工学会誌 No.42, Oct.06
ページ: 42-43
デザイン学研究 第53階研究発表大会概要集
ページ: 242-243
ページ: 34-35