研究課題/領域番号 |
17606004
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
戸高 浩司 九州大学, 大学病院, 講師 (40398061)
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研究分担者 |
江頭 健輔 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60260379)
砂川 賢二 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50163043)
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キーワード | スタチン / 無作為化試験 / 高脂血症 / 冠動脈形成術 / 市販後臨床試験 / エビデンス |
研究概要 |
無作為化二重盲検試験に必須である介入薬、スタチンのプラセボの自施設製造は不可能であるため、製薬会社と提供について交渉を重ねたものの、折衝は困難を極めた。本邦において入手可能な強力なスタチンを販売する三社とプロトコールの概略を提示して交渉した。外資系の会社においては外国にあるヘッドクォーターに議案を上げる必要があり、時間を消費した。二社からは最終的に有償、無償に拘らず提供を断られ、残る一社と更に交渉中である。このためプロトコールが確定するまでに長期間を要し、研究の開始が遅れている。プラセボを使用せず空カプセルを購入し錠剤を詰めることにより盲検化する方法も検討したが、カプセルが大きくなり服用しにくくなること、院内製剤となるため他施設に提供できないことなどから断念した。これ以上の遅延を避けるため2005年11月に一旦無作為化オープン試験として一部を実施するべく、倫理審査委員会に改変したプロトコールを提出し、2006年1月31日に承認を得た。その為改変した試験プロトコールはパイロット試験となり、対象を非ST上昇急性冠症候群に限らず、症例の多い経皮的冠動脈形成術を施行予定の患者(安定労作狭心症を含む)とした。使用するスタチンは当初計画のatorvastatinからより強力なrosuvastatinへと変更した。主要評価項目を形成術施行後の心筋障害(CK-MBの正常上限の2倍を超える上昇かトロポニンTの正常上限を超える上昇)に変更して症例数を100例程度と少なくしても検出力が保たれるようにした。症例の登録、及び割付について中立の第三者機関で行うべく、九州臨床研究支援センターに依頼した。現段階では同意を得てエントリーに至った症例は未だ得られていない。 又、機序について明らかにすべく酸価ストレスの変化、血小板活性化の変化、炎症因子の変化を測定し比較するための基盤整備を行った。
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