研究課題
基盤研究(C)
この研究の基礎研究となった研究であるHCV患者のIFN-α産生能は病態の進行に伴い低下する、肝硬変から肝癌発症群は非発症群に比較してより低値である事を、"Impairment of IFN-α production capacity in patients with hepatitis C virus and the risk of the development of hepatocellular carcinoma."として完成、World J Gastroenteroolに発表した。更に、ルイ・パストゥール医学研究センターで15年にわたり蓄積されたIFN-α産生能検査と一般血液検査結果の17年のデータベースを完成させ、そこから、健常人112名、HCV患者20名を抽出、その統計学的解析を行った。HCV患者では60%が低下傾向あるいは低値を示したのに対し、健常人ではその数は13%と、明らかに肝癌のハイリスク群であるHCV患者で高値であった。更に、肝癌発症者の平均IFN-α産生能は健常人、非発症者に比べて低値であることを明らかにした。この結果は"Impairedinterferon-α production and the risk of cancer development"の論文にまとめ、J IFN&Cytokine Research in pressである。さらにIFN-α産生能の低下の病因解明の為、患者末梢血中のIFN-α産生細胞の同定のためのFACSによるIFN-α産生細胞測定系を確立した。その結果主たるIFN-α産生細胞は、plasmacytoid dendritic cellであることが明らかにした。
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