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2005 年度 実績報告書

途上国の文化的特色を考慮した権利体系と法の支配の構築方法に関する開発法学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17611006
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松尾 弘  慶應義塾大学, 法科大学院, 教授 (50229431)

キーワード文化 / 権利 / 法の支配 / 開発法学 / 法整備支援
研究概要

1.本年度の研究フィールドであるラオスにつき,(1)制度改革の進展度を測る情報として,(i)経済状況((1)国内総生産,(2)消費者物価指数,(3)輸出入,(4)会社数,(5)外国投資の受入状況,(6)公共投資),(ii)政治状況((1)表現の自由,(2)参政権),(iii)社会状況((1)市民社会活動,(2)マスコミの活動)を調査した。また,(2)権利体系の構築度を測る指標として,土地権原の確定・登記,民法・商法上認められた実体法上の権利の類型,それらの訴訟法・執行法上の取扱い,倒産手続における債権の実現状況,自由競争を保障するための競争法の整備状況,農地改革・税制改革などを通じた再配分システムの整備状況などを調査した。さらに,(3)法の支配の確立度を測る指標として,権力行使をコントロールする行政システム,立法プロセスの透明化,司法へのアクセスの確保,裁判・判決の公開・公表システム,裁判所と行政(とくに司法省,検察庁)との権限関係,市民社会を構成する非営利的・非国家的団体の設立を支える制度の整備・実施状況などを調査した。
2.権利体系の構築や法の支配の確立に対して影響を与えうるインフォーマル・ルール(文化的な慣行を含む)として,(1)財産法・土地法ルールに乗らない森林の利用慣行,相隣関係における土地利用調整のルール,(2)金融取引における担保法ルールとは異なる担保設定慣行,(3)露天商の広範な存在と政府による不定期・不完全な管理,(4)刑事事件に対する警察捜査の限界事例,(5)民間取引に関する許認可に要する時間・結果に対する予測の困難さ,(6)司法省をはじめとする立法プロセスにおけるシニア層の役割と裁量権限の大きさ,(7)土地使用権の収用に対する不完全補償の事例の存在を検証した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 法整備支援における民法典整備支援の意義と課題2006

    • 著者名/発表者名
      松尾弘
    • 雑誌名

      慶應法学 4号

      ページ: 31-62

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 開発法学の教訓2006

    • 著者名/発表者名
      B・Z・タマナハ, 松尾弘訳
    • 雑誌名

      慶應法学 4号

      ページ: 227-269

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] Introduction to the Civil Law System2005

    • 著者名/発表者名
      松尾弘, 国際協力機構JICA-Netチーム(ガバナンス・タスクフォース)
    • 出版者
      国際協力機構(CD-ROM教材)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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