本年度は、次年度に実施予定のインタビュー調査に向けて、必要な準備を行った。その具体的な内容は、以下の通りである。 1.技術者倫理の形成過程に関する文献および関連研究の収集 技術者倫理に関する文献・論文の収集、および成人の職業的発達過程に関する文献・論文の収集を行った。 2.インタビュー領域の模索と検討 (1)先行調査の再分析 横浜国立大学において、2002年から2004年にかけて行った技術者倫理に関する技術者への質問紙調査の生データの再整理・再分析を行った。その結果を踏まえて、次年度に実施予定のインタビュー調査の内容について検討した。 (2)予備調査の実施 横浜国立大学において、学部および大学院で倫理教育をテーマとした講義を行った。特に公開講座と連携させて実施した大学院講義では、30代から50代の現役技術者にインフォーマル・インタビューを行い、現役技術者の倫理に関する見解についての基礎データを得た。 3.インタビュー調査の方法論の精緻化 本研究で採用するインタビュー法およびインタビューデータの質的分析の手法について、系統的な知見の整理と考察を行い、その成果を単著(柴山真琴『子どもエスノグラフィー入門』)として出版した。 4.学会での発表 研究代表者は、研究手法に関する研究成果を学会で発表した。発表の詳細は、次の通りである。 ・柴山真琴「質的研究と量的研究をいかに繋ぐか」(日本質的心理学会第2回大会シンポジウム/2005年9月/於 東京大学)
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