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2006 年度 実績報告書

超好熱菌由来の高度耐熱性アルドラーゼの機能開発

研究課題

研究課題/領域番号 17613002
研究機関徳島大学

研究代表者

櫻庭 春彦  徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (90205823)

研究分担者 大島 敏久  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10093345)
キーワード酵素反応 / 遺伝子 / バイオテクノロジー / 微生物 / 酵素工学 / X線結晶構造解析 / 超好熱菌 / 耐熱性酵素
研究概要

我々は、超好熱菌で初めて2-デオキシリボース-5-リン酸アルドラーゼ(DERA)を見出し、有用性が非常に期待できる安定性の高い酵素であることを明らかにしている。本年度は、超好熱アーキアPyrobaculum aerophilumおよび超好熱菌Thermotoga maritima由来のDERAが超好熱菌の生育温度よりはるかに低い温度において、産業利用に有用な3分子のアセトアルデヒド縮合反応を触媒することを明らかにしている。産物は、高コレステロール血症治療薬のビルディングブロックとして利用できる。超好熱菌由来DERAによるこの物質の生産性は、同条件において大腸菌DERAと比較しても非常に高いことが明らかとなった。また、超好熱菌由来の両酵素が高濃度のアセトアルデヒドに対して非常に高い耐性を持つことが判明した。これが、両酵素の高い生産性の原因と考えられる(投稿中)。
一方、環境試料中から直接DNAを抽出し、DERA遺伝子保存領域を用いた縮重PCR法によりDERA遺伝子の部分配列を獲得することに成功している。この配列を既存の超好熱菌DERAの相当する配列とスワップさせ、ミュータントを作製し、産物であるキメラ酵素の性能を評価するシステムを作製した。これにより、微生物を培養することなく、直接環境中のDERA遺伝子部分配列を取得することが可能となった。現在この手法を用いて、より生産性の高いDERAの取得を進めている。
さらに、好酸性好熱菌Sulfolobus tokodaiiに見出した2種類のKDGアルドラーゼが、高い安定性を持つこと、また、本来の基質であるグルコン酸以外にも作用し、広い基質特異性を持つことを明らかにしてきた。本年度は、この内一つの酵素の結晶化に成功した。X線構造解析を行った結果、分子置換法により良好な位相が得られたため、現在構造精密化を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 超好熱菌タンパク質の耐熱化の分子戦略2006

    • 著者名/発表者名
      櫻庭春彦, et al.
    • 雑誌名

      化学と生物 44

      ページ: 305-312

  • [雑誌論文] 新規ダイフラビン酵素ファミリー:FAD,FMN,ATP結合L-プロリン脱水素酵素複合体2006

    • 著者名/発表者名
      津下英明, et al.
    • 雑誌名

      生化学 78

      ページ: 41-45

  • [雑誌論文] Bilirubin oxidase activity of Bacillus subtilis CotA2006

    • 著者名/発表者名
      S.Sakasegawa, et al.
    • 雑誌名

      Appl.Environ.Microbiol. 72

      ページ: 972-975

  • [雑誌論文] The first archaeal L-aspartate dehydrogenase from the hyperthermophile Archaeoglobus fulgidus : gene cloning and enzymological characterization2006

    • 著者名/発表者名
      K.Yoneda, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Acta 1764

      ページ: 1087-1093

  • [図書] ポストノゲム時代のタンパク質研究2007

    • 著者名/発表者名
      大島敏久, et al.
    • 出版者
      超好熱菌由来酵素を創薬に利用:2-デオキシリボース-5-リン酸アルドラーゼ (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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