研究課題
基盤研究(C)
我々は、超好熱菌で初めて2-デオキシリボース-5-リン酸アルドラーゼ(DERA)を見出し、有用性が非常に期待できる安定性の高い酵素であることを明らかにしている。超好熱アーキアPyrobaculum aerophilumおよび超好熱菌Thermotoga maritima由来のDERAが超好熱菌の生育温度よりはるかに低い温度において、産業利用に有用な3分子のアセトアルデヒド縮合反応を触媒することを明らかにした。産物は、高コレス・テロール血症治療薬のビルディングブロックとして利用できる。超好熱菌由来DERAによるこの物質の生産性は、同じ条件において大腸菌DERAと比較しても非常に高いことが明らかとなった。また、超好熱菌由来の両酵素が高濃度のアセトアルデヒドに対して非常に高い耐陸を持つことが判明した。これが、両酵素の高い生産性の原因と考えられる。一方、環境試料中から直接DNAを抽出し、DERA遺伝子保存領域を用いた縮重PCR法によりDERA遺伝子の部分配列を獲得することに成功している。この配列を既存の超好熱菌DERAの相当する配列とスワップさせ、ミュータントを作製し、産物であるキメラ酵素の性能を評価するシステムを作製した。これにより、微生物を培養することなく、直接環境中のDERA遺伝子部分配列を取得することが可能となった。さらに、好酸性好熱菌Sulfolobus tokodaiiに見出した2種類のKDGアルドラーゼが、高い安定性を持つこと、また、本来の基質であるグルコン酸以外にも作用し、広い基質特異性を持つことを明らかにした。この内一つの酵素のX線構造解析に成功した。
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