研究課題
本研究では、国際コンソーシアム方式で急速に進むトマトゲノム研究に我が国の関連研究者が参画し、諸外国の期待に見合った貢献をするための研究企画を行うこと、さらにこの企画をもとに国内で実施されている大型研究プロジェクトの一つとしてトマトゲノム研究を提案することを目的とした。この目的を達成するために、本研究代表者がオーガナイザーとなって日本育種学会つくば大会(2005年8月20-21日)において、「ナス科ゲノム国際共同研究への参画と情報活用」をテーマにシンポジウムを開催した。さらに、2006年2月4-5日には、「International Symposium on Toamato Genome Research in Tsukuba」(国外から7名、国内から9名の講演者)と題して筑波大学で国際シンポジウムを開催した。これらの2つのシンポジウムにはそれぞれ100名以上の参加者があり、国内のトマトゲノム研究の俯瞰と共通認識の醸成を行うことができた。一方、イタリアのイスキアで開催されたナス科植物国際ゲノム研究第2回ワークショップ(2005年9月25-29日)に参加し、日本コンソーシアムの研究の現状紹介と諸外国での取り組みの現状についてて情報収集を行った。このような活動を通して、トマトゲノム国際共同研究おいて、日本の貢献が重要であるとの認識が国内に生まれ、採択には至らなかったが本研究代表者を研究代表候補者としてトマトゲノム関連研究を実施すべきとの趣旨で学術創成研究への推薦が行われた。以上のような活動を通して、トマトゲノム研究を推進すべきとの共通認識が日本国内に醸成された。平成18年度以降には、日本がトマトゲノム国際共同研究において貢献できる仕組みが速やかに整備されることを期待したい。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (1件)
農業および園芸 81・1
ページ: 19-24