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2006 年度 実績報告書

コンピュータ非依存暗号に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17650002
研究機関東北大学

研究代表者

曽根 秀昭  東北大学, 情報シナジー機構, 教授 (40134019)

研究分担者 水木 敬明  東北大学, 情報シナジー機構, 助教授 (90323089)
キーワードコンピュータ非依存暗号 / 安全な計算 / 暗号プロトコル
研究概要

現在、情報セキュリティを確保するために、暗号が広く用いられている。世の中で利用されているすべての暗号は、コンピュータ無しでは動かないといっても過言ではない。例えば、公開鍵暗号方式RSAにしても、共通鍵暗号方式AESにしても、コンピュータを使わずにメッセージの暗号化を行うことは、実用上、考えられない。それに対して、本研究では、コンピュータに依存せず、もっと身近で安価で扱い易い道具を使った暗号プロトコル、すなわちコンピュータ非依存暗号の考案・開発を目的とする。本年度に行った研究によって得られた新たな知見等の成果は以下の通りである。
1.カードを用いた安全な計算でこれまで最も優れているものは、Stiglicの8枚のカードによるANDプロトコルと、前年度の本研究で開発した10枚のカードによるXORプロトコルである。本年度は、「二等分割ランダムカット」という新しいシャッフル手法を考案し、これを用いることで、6枚のカードによるANDプロトコルおよび4枚のカードによるXORプロトコルの開発に成功した。これらのプロトコルは、現在世界で知られているプロトコルの中で必要なカード枚数が最も少ない効率的なものである。
2.前年度ダイヤル錠を用いることによって多人数での安全な計算が実現できることを示したが、本年度は、ダイヤル錠によって計算可能な関数の特徴付けの解明を目指し、対象とする関数と対称関数に限定したときの必要十分条件の導出に成功した。
3.身近な道具のひとつである「スライドパズル」に注目し、特に有名な「15パズル」を用いることによって、多人数での安全な計算が実現できることを示した。すなわち、15パズルによる安全な計算プロトコルを考案した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Securely Computing XOR with 10 Cards2006

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Mizuki
    • 雑誌名

      Australasian Journal of Combinatorics 36

      ページ: 279-293

  • [雑誌論文] スライドパズルを用いた安全な計算2006

    • 著者名/発表者名
      釘本哲知
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2006-AL-109

      ページ: 43-50

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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