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2006 年度 実績報告書

並列分散システム統合のための安全な計算状態操作機構

研究課題

研究課題/領域番号 17650008
研究機関京都大学

研究代表者

八杉 昌宏  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (30273759)

キーワードスタック / レジスタ / C言語 / コンパイラ / 入れ子関数
研究概要

計算中のプロセスの計算状態を安全に操作可能にすることで、高い実行性能と安全性・正当性を両立させるための拡張C言語の仕様設計、実装技術および応用手法を提案し、それらの評価することで、多数のプロセッサやノードから成るシステムを統合できることを示そうとしている。平成18年度は以下の成果を得た。
1.提案手法の評価環境の構築
平成17年度に開発した入れ子関数(L-closure)の仕様及び実装技術を、実動するコンパイラとして実現した。具体的にはGM C Compiler(GCC)のバージョン3.2を用いている。また、バージョン4対応に向けての調査を行った。また、通常のC言語へのトランスレータとしての実装も行った。
2.応用プログラムの開発
特にマルチスレッド、負荷分散、自動メモリ管理のポインタ補正を中心として応用プログラムを作成した。
3.言語仕様の改良
言語仕様としては入れ子関数(クロージャ)をベースとし、関数呼出しの呼出し元のフレームで眠っている変数の値への正式なアクセスを可能としている。本研究では、L-closureと呼ぶ、高い実行性能を得るためのクロージャを提案しているため、その呼び出しには通常の関数とは異なる呼び出し方試を用いる。このためキーワードを付与して入れ子関数を定義するようにしていたが、L-closureへのポインタ(や型)を構造体メンバ、関数、配列、型定義などでも利用できるように(構文解析ができるように)、構文の変更を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A Transformation-Based Implementation of Lightweight Nested Functions2006

    • 著者名/発表者名
      Tasuku Hiraishi, Masahiro Yasugi, Taiichi Yuasa
    • 雑誌名

      IPSJ Digital Courier 2

      ページ: 262-279

  • [雑誌論文] Efficient and Portable Implementation of Java-style Exception Handling in C2006

    • 著者名/発表者名
      S.Umatani, H.Shobayasni, M.Yasugi, T.Yuasa
    • 雑誌名

      IPSJ Digital Courier 2

      ページ: 238-247

  • [雑誌論文] 既存Cヘッダファイルの構文の異なる言語での有効利用2006

    • 著者名/発表者名
      平石拓, 八杉昌宏, 湯淺太一
    • 雑誌名

      コンピュータソフトウェア 23・2

      ページ: 225-238

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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