研究課題/領域番号 |
17650012
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小林 重信 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (40016697)
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研究分担者 |
佐久間 淳 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (90376963)
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キーワード | プライバシ / セキュリティ / 巡回セールスマン問題 / 経路探索 / 準同型暗号 / SNP / 一塩基多形 / テイラーメイド医療 |
研究概要 |
本研究ではネットワーク上の経路探索と疾患遺伝子に関する連鎖解析の二つのサービスについて、そのセキュリティ要件を明らかにし、これをセキュアに実行するためのプロトコルを考案した。 ・プライバシアウェアな最適探索サービス Web上の経路探索サービスに代表されるような、クライアント/サーバ型の最適経路探索では、クライアントが入力した訪問地点や訪問日時などの個人情報がサーバに記録される。このような情報は個人情報として厳密に管理される必要があり、常に情報漏えいのリスクがつきまとう。提案した準同型暗号を用いたプロトコルでは、サーバがクライアントの訪問地点などの個人情報を知ることなく、最適経路探索を実行することが可能となった。またプロトコルの改良によって、訪問地点数nの場合、一回のクエリについて0(n^2)を要していた計算時間および通信量を定数オーダーまで削減することに成功した。 ・プライバシウェアなSNPs連鎖解析 遺伝情報に基づいて個人個人の体質を考慮した医療を施すテイラーメイド医療の実現が期待されている。テイラーメイド医療の実現には特定疾患に罹患した患者の遺伝子データおよび病歴データの収集が不可欠であるが、プライバシー保護の観点からそのようなデータを大量に収集することは非常に困難であり、またコストもかさむ。提案したCommutative Encryptionを用いたプロトコルでは、患者同士が互いに遺伝子データを明かすことなく、連鎖解析によって疾患遺伝子の位置を推定することが可能である。またプロトコルの改良によって、患者数に対して0(n^2)を要していた通信量を、0(n)まで削減することに成功した。 これらの研究成果は国内シンポジウム等で口頭発表により公表した。
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