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2006 年度 実績報告書

不正を許さないサーバレスネットワークゲーム

研究課題

研究課題/領域番号 17650016
研究機関京都大学

研究代表者

岡部 寿男  京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (20204018)

研究分担者 宮崎 修一  京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教授 (00303884)
廣瀬 勝一  福井大学, 工学部, 助教授 (20228836)
キーワードネットワークゲーム / サーバレス / 暗号 / 不正防止 / モデル化 / マルチパーティプロトコル / 秘密分散 / 軍人将棋
研究概要

例えばトランプなどの対戦型ゲームにおいては、対戦者が同じ場所でプレーする場合には不正などの心配はないが、ネットワークを介してゲームを行う場合には、カードのすり替えといった不正を行われる危険性がある。審判の役目を担うサーバを用意すればそのような不正は防止できるが、サーバの負荷が増大する、また、サーバを絶対的に信頼しなければならない、といった新たな問題が生じる。したがって、本研究ではサーバなしのいわゆるpeer-to-peer型の環境を対象とする。そのような条件下で、対戦相手の不正を如何に防御するかを考察するのが、本研究の目的である。
本年度は、まず、昨年度にJavaで実装したネットワーク軍人将棋の改良を行った。昨年度の実装では、駒の初期配置を偽った場合にのみ不正検出が可能であったが、新しい実装においてはこれに加えて、途中で駒を入れ替えた場合の不正についても検出できる機能を追加した。次に、3人以上のゲームの実装のため、具体的ゲームとしてポーカーを取り上げ、そのカード配布部分(「メンタルポーカー」としてすでに知られているプロトコル)を実装した。
また、本研究の位置づけを明確にするために、既存の研究結果を調査した。インターネットゲームは近年大流行しており、大きなビジネスともなっているため、その不正に関する研究は数多い。ゲーム一般においては、プレイヤのパスワードクラックや、サーバに対するDos攻撃等が挙げられている。リアルタイムゲームにおいては、ネットワークの遅延を利用した不正やプレイヤの視界を木当に操作しゲームを優位に進めるためのクライアントプログラムの偽装などが挙げられる。またロールプレイングゲームでは、アイテムの不正入手等が挙げられる。いずれの場合も、各不正の防止の可否、また防止可能な場合はその防止法についての研究がなされている。本研究は、このような不正に関する考察を、同期型のゲームに絞って行っている。また、ゲームを数学的に定式化したことにより、対象を明確にし不正の分類や列挙を可能に出来たという点で意義深いと言える。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] A Domain-Extension Scheme for Random Oracles2007

    • 著者名/発表者名
      廣瀬勝一
    • 雑誌名

      2007年暗号と情報セキュリティシンポジウム予稿集 2A3-1

  • [雑誌論文] Cheat-proof Serverless Network Games2006

    • 著者名/発表者名
      Kato, S., Miyazaki, S., Nishimura, Y., Okabe, Y.
    • 雑誌名

      5th International Conference on Computers and Games (CG 2006)

  • [雑誌論文] A Security Analysis of Double-Block-Length Hash Functions with the Rate 12006

    • 著者名/発表者名
      S.Hirose
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Fundamentals Vol.E89-A, no.10

      ページ: 2575-2582

  • [雑誌論文] How to Construct Double-Block-Length Hash Functions2006

    • 著者名/発表者名
      S.Hirose
    • 雑誌名

      Second Cryptographic Hash Workshop

  • [雑誌論文] Collision Resistance of Double-Block-Length Hash Function against Free-Start Attack2006

    • 著者名/発表者名
      廣瀬勝一
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 ISEC2006-78

      ページ: 45-52

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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