研究概要 |
デジタルカメラの普及によって画像データは広く社会で一般化している.またCTやシミュレーション結果としてのボリュームデータも多くなってきた.これらのデータはピクセルやボクセルと呼ばれるセルデータの配列であり,本研究課題ではセルデータと総称する.取得されたセルデータは部分的な欠損があったり,後から意図的に一部が削られたりして,データの修復が必要となる場面がある.この欠落部分を単純に補間すると,細かな構造やテクスチャが失われて不自然なものとなる.これに対して,画像データ内の類似箇所(類似例)を探索・利用することで,テクスチャ連続な画像修復を実現する手法がある.しかし,類似例探索の計算量はセル数に関してO(n^2)となるため,現状では低解像度の画像にしか利用できない.本研究では,高解像度の画像データに対する類似例探索手法を開発するとともに,ボリュームデータの修復にも適用範囲を広げることを目的としている. 平成17年度は,2次元画像データを処理対象とし,主として類似例探索の高速化をはかった.具体的には1000X1000ピクセル程度の画像の修復を秒単位で処理することを実現した.多重度解像度表現を利用することによって高速化を実現するとともに,画質を推持するためユーザに探索領域を指示させる方法をとった.結果としてO(nlogn)で処理することが可能となった.実際に1000×1000程度の画像であれば10^4のオーダーでの高速化が実現できている.
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